地元の農業法人で人と関わりながら
農業を通して地域にとけこめた
高校時代にフィンランド留学の経験がある布野祐樹さんは、世界の文化に興味を抱くようになり、27歳のときに単身でイスラエルへ。南部砂漠のキブツにてナツメヤシを栽培しながら、諸国を旅して回った。帰国後の移住先として真っ先に頭に浮かんだのが、父の故郷の松江市だった。幼少期、夏休みになると祖父母宅へ里帰りしていたからだ。布野さんは松江市に息づく茶文化や古くから伝わる祭りなど、文化度の高さにも心惹かれていた。
帰国すると、ふるさと島根定住財団に連絡し、UIターンサイト「くらしまねっと」に登録。まず仕事を探した。食文化に興味があったことから、農事組合法人みのりの里 講武を受け入れ先として産業体験事業を活用することとなった。
主に米作りと大豆の栽培に携わり、冬場は収穫した大豆と自家製の米麹で味噌の加工も行っている。「農業は一筋縄ではいかず、状況に合わせた作業が必要。気候や手間のかけかたなど、いろいろな条件が重なり、収穫に繋がります。とても難しいですが、やりがいはあります」と話す布野さん。農業に限らず、働きながら地元の大先輩から土地のこと、郷土料理、生活の知恵袋の話を聞くことが刺激となる。産業体験終了後も、みのりの里 講武で就職し、農・食・住など海外での見聞を生かしながら今後は地域の魅力を発信する予定である。
住んでよかった!
地域に根付いた暮らし
働いている人も地元の方が多く、職場が地域に密着しているため、暮らしの中に仕事がある感覚です。
文化レベルが高い!
松江市鹿島町には、地域独特の神事や祭りなど古くから伝わる文化があり、「暮らし=文化」がおもしろいです。
Profile
布野 祐樹さん
愛知県で生まれ育つ。京都府の大学卒業後、神奈川県の港湾関連の仕事に就く。会社を退職し2016年から1年間、イスラエルへ渡る。コーカサス、東欧、南欧、アフリカ等を旅しながら2018年に帰国。同年6月より松江市に移住。
UIターンしまね
産業体験事業
島根県外にお住まいの方が、島根県にUIターンして農林漁業や伝統工芸、介護などを受入先のもとで長期間体験する場合に活用できる事業です。体験期間中は、滞在に必要な経費の一部を助成します。島根県で農林漁業等にチャレンジしてみたいとお考えの方は、お気軽にふるさと島根定住財団にご相談ください!
①島根県外在住のUIターン希望者
②県内で地域おこし協力隊として活動し終了後も県内に在住する者
(活動終了後1年未満)
③県外から県内の大学等に進学し卒業後も県内に在住する者
(卒業後1年未満)
3ヵ月以上1年以内 ※伝統工芸は2年
農業・林業・漁業・伝統工芸・介護
●体験者助成
120,000円/月
※県内に居住している父母又は祖父母と同居の場合、
二親等以内の親族が受入先となり体験を行う場合
60,000円/月
※伝統工芸の2年目
60,000円/月
●親子連れ助成
30,000円/月(1世帯あたり)