乳牛・ホルスタインが大好きな曽田春奈さん。産業体験が終わり、飯南町の来島牧場で働いている。

大好きな牛と関わり酪農家への道が開けた

 小さい頃からミニ動物園や近所の和牛農家へ行くなど動物に触れあう機会が多かった曽田春奈さん。動物と関わる仕事がしたいと漠然と思っていた。出雲農林高校に入り、はじめてホルスタインを見たとき「目がクリックリでカワイイー!」と一目惚れした。高校生の時に、酪農家での研修を機に「酪農家になる!」という夢ができ、北海道の畜産大学へ進学した。

 「入学当時から卒業したら島根に戻り、酪農をしたいと思っていました」と曽田さん。ふるさと島根定住財団の産業体験事業を使い、奥出雲町の「ダムの見える牧場」で研修を行なった。

 「『ダムの見える牧場』は家族で経営している小さな牧場。牛1頭1頭に名前が付いて牛をかわいがっているところが素敵でした」と話す曽田さん。餌やり、搾乳や除糞、哺乳などの日常作業に加え、分娩や治療の立ち会い、人工授精などの貴重な経験をした。また、県内外で開催される研修会や酪農家の集まりにも参加し、人との繋がりもできた。昼食は奥さんの手料理をいただくなど、農と暮らしが一体化した酪農を学んだ。

 現在は飯南町の来島牧場で働き、主に朝、晩の搾乳を担当し経験を積んでいるところだ。「牛に囲まれた生活がいい」と語る曽田さん。将来は、生まれてから出産前まで牛を育て預かる「育成牧場」を手がけ、島根の畜産に貢献したいと考えている。

来島牧場では搾乳を担当している曽田さん。朝、晩の搾乳に3時間かかる。

住んでよかった!

改めて島根の良さが分かった

島根は自然が豊かだと再認識しました。奥出雲町も飯南町も山間地なので緑、空、水、空気がきれい。

近所の人がやさしい

出身は出雲市なので奥出雲町や飯南町には知人はいないのですが、皆さん気さくに話しかけてくれます。

Profile

曽田 春奈さん

出雲市出身。出雲農林高校卒業後、北海道の畜産大学へ進学。卒業後、地元である島根県に戻り、奥出雲町の「ダムの見える牧場」で産業体験を行う。現在は、飯南町の来島牧場に勤務している。

UIターンしまね

産業体験事業

島根県外にお住まいの方が、島根県にUIターンして農林漁業や伝統工芸、介護などを受入先のもとで長期間体験する場合に活用できる事業です。体験期間中は、滞在に必要な経費の一部を助成します。島根県で農林漁業等にチャレンジしてみたいとお考えの方は、お気軽にふるさと島根定住財団にご相談ください!

対象

①島根県外在住のUIターン希望者
②県内で地域おこし協力隊として活動し終了後も県内に在住する者
 (活動終了後1年未満)
③県外から県内の大学等に進学し卒業後も県内に在住する者
  (卒業後1年未満)

助成期間

3ヵ月以上1年以内 ※伝統工芸は2年

体験内容

農業・林業・漁業・伝統工芸・介護

●体験者助成

120,000円/月

※県内に居住している父母又は祖父母と同居の場合、
二親等以内の親族が受入先となり体験を行う場合

60,000円/月

※伝統工芸の2年目

60,000円/月

●親子連れ助成

30,000円/月(1世帯あたり)

●介護を体験する場合、介護職員初任者研修養成
講座受講にかかる経費を助成(上限72,000円)

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しまねUIターン情報誌 BeanS vol.63