残業のない仕事になり
家族と関わる時間ができた!

小溝さんは自衛隊員として職務を遂行していたが、
体調を崩したことで生活を見直し、新たな暮らしをはじめた。

身体を壊したことで、
転職を考えた

仕事は朝早く、地下室で作業するため日光を
浴びない日々。体調を崩し、
このまま仕事を続ける自信がなかった。

家族と一緒に
過ごす時間が少なかった

妻と子どもたち3人と接することが少なかった。
このままの状態でいいのか?と将来が不安になった。

移住後の最大の変化は?

地域とのかかわりが密接に!

転勤が多く、地域との関わりはなかったが、今は地域の祭りやスポーツ大会、盆踊りなどに参加。仕事の合間に田植えや草刈りなども積極的に手伝っている。

体調不良がきっかけで
仕事、家族、暮らしを
見直す時期がきた

 小溝一平さんは、航空自衛隊に入隊し、7度の転勤を経て、東京で地上の勤務をしていた。自衛隊は国民を守る仕事であるため、朝から夜遅くまで勤務することも多々あった。身体は丈夫だと自負していたが、ついに体調を崩してしまった。

 休職し、自宅療養をしていると、家族の温かさが身に染みる。振り返ると、これまで家族と一緒にいることが少なかったことに気がつく。将来のことを考えるようになり、家族との時間を充実させたいと思うと同時に転職も考えた。

 知人に「自然を相手に仕事がしたい」と相談すると「林業をしてみたら?」と勧められた。林業という業種を知らなかった小溝さんは、インターネットで調べていくうちに、環境保全につながる山の仕事なのだと理解した。

体調が回復しても
仕事を続ける自信がなかった

ずっと仕事に明け暮れていたため、体が悲鳴をあげ、イエローカードがでた。

子ども3人の父親として
何もしてあげてなかった

妻にも子どもたちにも時間を割いて、関わってあげることができないでいた。

左/川本町内の山に入り、下刈りをする小溝さん。林業をして1年。山の仕事にもだんだん慣れてきた。
右/チームで山の作業を行う小溝さん(右から2番目)。危険と隣り合わせの作業は細心の注意を払って行う。

情報を求めて
しまねUIターンフェアへ

 「林業」をインターネットで調べていくと長野県で4日間の林業就業支援講習があることを知り、それを受講し、林業のイロハを学んだ。その時に、林業は日没以降は仕事をしないことを知る。要は「残業がない」のだ。それが決め手となり転職する決心がついた。はじめは移住場所を東京近郊で考えていたが、東京で開催された「しまねUターンIターンフェア」へ行き、島根県も林業が盛んなことを知る。同時期に、知人から島根県の邑南町は子育て支援が手厚いことを聞いた。地元・鳥取県に帰省した際、松江市の林業公社とふるさと島根定住財団と3者面談を行い、邑南町、川本町、美郷町のパンフレットをもらった。そこから林業家になる道が少しずつ広がっていった。

移住の決め手

妻が移住に賛成し
林業の仕事ができたこと

Point 01
川本町の
定住促進住宅が
とても魅力的だった

それまで移住を反対していた妻が、川本町のパンフレットにあった定住促進住宅の募集を見て、一変。新築一戸建ての家賃が、子ども助成でさらに安くなることを知り、急に乗り気になった。

Point 02
やりたかった
林業の職に
就くことができた

定住促進住宅は仕事が内定していることが有利。職を探し邑智森林組合に就職することができた。

Point 03
自分と妻の実家が
グンと近くなった

小溝さんの地元は鳥取県。妻・里恵さんの実家は山口県。お互いの実家からちょうど真ん中の距離で暮らすことになった。

一軒家でのびのび暮らし
家族との時間が増えた

定住促進住宅には入居できなかったが、庭付き裏山付きの空き家を購入。家を改修し、妻がこだわっていた薪ストーブを設置。仕事の残業もなく、プライベートの時間が長くとれ、家族と過ごす時間はもちろん、晩酌ができる余裕もできた!

ストレスフリー
積極的に地域活動に関わる

前職より給料は下がったが、確実にストレスが減った。
営農組合や消防団などに入って地域に関わり、人と接することが多くなった。
近所から野菜やイノシシ肉をおすそわけしてもらうことも。

自然の中での肉体労働は心地よく、早めの晩酌ビールがウマい!
犬を2頭飼い、子どもたちと遊ぶ時間が増えた。

家を購入しリフォーム。妻・里恵さん念願の薪ストーブも取り付け、薪割りが日課になっている。

移住者 File 01

名前
小溝一平さんさん  35歳
家族構成
5人 妻・里恵さん35歳、子ども3人(6歳、5歳、3歳)  
出身
鳥取県
移住のきっかけ
家族との時間がつくれる仕事がしたかった

移住前

住所
東京都
職業
航空自衛隊
間取り・家賃
2LDK 7万円
趣味
ゴルフ
生活環境
航空自衛隊に入ると基地のある地を回るため転勤が多い。独身のときはまだ良かったが、家族ができると引っ越しが大変になった。階級が上がるにつれ仕事が激務になった。

移住後

住所
島根県川本町
職業
森林組合作業員
間取り・家賃
5DK+庭+裏山 購入
趣味
薪割り、晩酌
生活環境の
変化
林業は自然相手の仕事なので、朝は早いが、日没までに仕事が終わる。真夏の暑い日は早めに仕事を切り上げることも。帰宅すると薪割りや地域活動に参加している。

移住後のタイムスケジュール

一家団らんの時間が増えました。
平日のある日
6:00
起床・犬の散歩
6:30
朝食・身支度
8:00
仕事
12:00
昼休憩(弁当)
13:00
仕事
17:00
バス停まで長女の迎え スクールバスで帰る子どもの出迎え担当
17:30
夕食・晩酌
19:00
入浴・家族の時間
21:00
就寝
休日のある日
6:30
起床・犬の散歩
7:00
朝食
9:00
子どもと庭で遊ぶ 休日は思いっきり家族タイム!
10:00
薪割り
13:00
隣町で買い物
18:00
外食

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しまねUIターン情報誌 BeanS vol.63