UIターン者のしまね暮らしにクローズアップ

ONスキルを活かして好きな仕事を継続アフターも充実 Report02佐々木清子さん31歳 東京都 >>> 松江市
OFF休日はモーイニング趣味の観葉植物や、温泉巡りを堪能

ONの日スケジュール

ONの日スケジュール
9:00 「出勤」
自宅から会社まで徒歩通勤。
9:30 「始業」
映像機材などを積んで、バスケットボールの試合が行われる松江市立総合体育館へ移動。
11:00 「現場で打ち合わせ」
多い時はスタッフ総勢30人程度。担当ごとに綿密に打ち合わせを行う。
11:30 「昼食」
会社が用意してくれた弁当を食べる。多いのは、会社近くの定食屋の日替わり。
19:00 「帰宅、夕食」
先に帰宅した夫が作った夕食を食べる。
22:00 「自由時間」
好きなドラマを見たり、入浴したりして寛ぐ。

OFFの日スケジュール

OFFの日スケジュール
8:00 「朝食」
夫と休みが合う日は、近所の喫茶店でモーニング。
9:30 「花屋めぐり」
夫妻ともに植物好き。観葉植物や生花を鑑賞したり、購入してゆっくり過ごす。店員さんに栽培方法を教えてもらうことも。
13:00 「温泉」
お気に入りは雲南市の「出雲湯村温泉」。あえて高速道路を使わずにドライブと薬湯を堪能。
19:00 「夕食」
2人で料理。夫のパスタに、サラダを添えることが多い。
20:00 「自由時間」
飼い猫「まる」とたわむれる。
befor after
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佐々木さんの移住ストーリー

移住前のくらし:スポーツの中継番組を制作過酷な勤務に心身共に疲労
 福島県の大学を卒業後、東京都内の映像制作プロダクションで、各種スポーツのテレビ中継番組の制作を担当。仕事自体は充実していたものの、休みがなかなか取れず、会社で仮眠する日々が続くことも。心身ともに悲鳴を上げていました。
島根との出会い・決め手:結婚や出産も考えたい一度帰郷して再スタートを
 2歳上の姉が既に東京で結婚していたこともあり、以前から実家の両親からは帰郷を望まれていました。30歳目前となり、結婚や出産も視野に入れ始めていた佐々木さん。今の働き方では実現できないと考え、島根にUターンすることを決めました。
移住のためにしたこと、考えたこと:「くらしまねっと」に登録島根の会社社長と東京で会う
 島根での仕事をネットで探していた時に、偶然ふるさと島根定住財団のサイトを発見し、「くらしまねっと(しまね移住情報ポータルサイト)」に会員登録。引越しを1か月後に控えた頃、定住財団から連絡があり、紹介された会社の社長と東京で会うことに。
今のくらし:経験を生かした仕事に従事プライベートも充実
 Uターン後、会社見学や面接などを経て、定住財団に紹介された島根の映像制作会社に就職。経験を生かし、地元のプロバスケットボールチームの試合などスポーツ中継を中心に、各種番組を制作する。昨年結婚し、現在妊娠中。趣味を楽しむ時間も増えました。

佐々木さんが利用した制度:UIターン無料職業紹介

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移住者のREAL

住
築70年の平屋を購入しリノベーション予定
バーカウンターも造作

 結婚後、市内のマンションで暮らしていましたが、猫の同居を機に、少し広い家への引越しを検討し始めました。家庭菜園をしたいという夫の希望も考慮した結果、200坪の敷地がある築70年の平屋を購入し、これからリノベーションします。2人ともお酒を飲んだり、美味しいものを食べたりするのが好きなので、キッチンは少し贅沢な仕様に仕上げる計画です。新居で楽しみなのは、家具屋に特注している作業台兼バーカウンター。憧れだったワインセラーも準備しています。敷地が広いので、私の車も購入予定。夫はピザ窯を作りたいようです。

食
時間に余裕ができて自炊するように
夫が作った野菜で旬を堪能

 東京で暮らしていた頃は、ほとんどが外食で、料理をする機会がありませんでした。今は残業も少なく、料理好きの夫に感化されて自炊するように。お店でおいしかったメニューのレシピをネットで探し、再現できるよう挑戦しています。夫が毎週末、実家の畑で作った旬の野菜を持ち帰るので、獲れたての新鮮な味覚を楽しんでいます。旬には同じ野菜がたくさん届くので、いつの間にか野菜料理のレパートリーが広がりました。例えば、ジャガイモと言えば以前はポテトサラダくらいしか思い浮かばなかったけれど、レシピを調べていろいろ作るようになりました。

お金
食費や住居費はダウン
時間に余裕ができて、趣味に費やすお金は増加

 東京屈指のおしゃれエリア、自由が丘に住んでいた頃は、1LDKのアパートで家賃10万円。今は、会社まで徒歩圏内の中心市街地に住んでいながら、駐車場代込みの2LDKで家賃7万円と、住居費はダウンしました。最近は自炊することが増えたので、結婚して2人で暮らしているにも関わらず、毎日外食だった東京時代の1人分の食費とほとんど変わりません。昔から観葉植物は好きだったのですが、以前は忙し過ぎてすぐに枯らしてしまっていました。最近は、時間の余裕もあるので、ついつい花を買うことが増えましたね。

結婚
帰郷後、同じUターンの男性と結婚
プライベートも充実

 夫とは松江にUターン後、行きつけのカフェバーで出会いました。コロナ禍による緊急事態宣言が解除された直後、久しぶりに店を訪れた時のことです。夫も偶然同時期に東京からUターンしていたのですが、店には他にも同世代のUターン者や、仕事で一時的に帰省している人が集まっていて、話が盛り上がりました。出会った翌年に結婚。2022年末には男児を出産予定です。
 両親は、私がUターンしただけでなく、孫もできたので大喜びです。料理や畑仕事、釣りなど趣味の多い夫に感化され、私もプライベートの充実を図るようになりました。東京の会社では忙し過ぎて、制作の仕事をしながらの結婚や出産は難しいと思っていました。Uターンをして両方叶えられたので本当に良かったです。

仕事
経験生かせる職場とご縁
幅広い仕事に挑める環境

 東京での激務に少し疲れていたので、Uターンを決めた当初は島根でゆっくりするつもりでした。幸い実家があり、両親も元気。落ち着いてから仕事を探してもいいし、再び東京に戻ってもいいかな、と思っていました。
 引越しを1か月後に控え、同僚に引き継ぎを行っていた頃、定住財団から電話がありました。現在の職場である「TSKエンタープライズDC」の社長に東京で会ってみませんか、という内容でした。以前何気なく会員登録した「くらしまねっと」に職歴を記していたことから、仕事内容が似ている会社と接触する機会を提案してくれたのです。
 待ち合わせたのは東京・有楽町のカフェ。財団スタッフに紹介された後、別の仕事で上京していた社長に話を聞きました。島根スサノオマジックの試合中継やゴルフの情報番組などを手掛け、スポーツ関連の製作スタッフを必要としていることを直接お聞きすることができました。  Uターン後間もなく、社長から直接ご連絡をいただき、会社へ。社内見学や幹部の方々との面接を経て、入社を決めました。現在のメインの仕事は、島根スサノオマジックのホーム戦の中継。そのほか、春高バレー県予選中継やゴルフのロケなど、スポーツ関連の業務を担当し、経験を生かした仕事を行えています。
 東京ではスポーツに特化した仕事をしていましたが、現在は情報番組など他分野も担当しています。グルメリポートでの「箸上げ」などにも手を震わせながら挑戦しています。地方の会社だからこそ、さまざまな分野のことを学ぶことができ、仕事の幅が広がりました。

実際に暮らしてみて島根はどうですか?しまね暮らしのホンネ

美しい自然やノスタルジックな街並み 島根の景観に感激

 11年ぶりに帰ってきて初めて、故郷の景観の美しさに感激しています。大学進学までの約18年間、松江市で暮らしていたにも関わらず、その価値に全く気付いていませんでした。Uターン後約半年間は、実家から会社まで毎日自転車で15分かけて通勤していたのですが、何気なく視界に入る街並みや自然の景色に癒されました。特に夕方の夕陽がきれいで。若い頃はその景色しか知らなかったから、何とも感じていなかったんでしょうね。 夫は、野菜づくりや料理、釣り、DIYなど趣味が多彩なのですが、私はあまりなくて……。自然豊かな田舎だからこそ楽しめる趣味を新たに見つけたいと考えています。

ここがちょっと

お気に入りの飲食店が少ない
東京と比べると、圧倒的にお酒や食事を楽しめる場所が少ないのは残念です。元々食べ歩きや、“はしご酒”が好きなのですが、結局いつも気に入った店舗にばかり通っています。でも、自炊する機会が増え、料理も覚え始めたという面では、良かったのかもしれません(笑)。