User's Voices利用者の声
住む場所もやりたいことも
妥協しない
自分らしく生きる
テレワークという働き方
SHIMANE TELEWORKER野原 邑さん
地元を出て福岡の大学を卒業し、ソフトウェア業界の仕事に就いた野原さん。「いつかは島根に帰りたい」、その思いを実現させるために転職を決意。東京に本社を置くサイボウズ株式会社に入社し、2023年に妻とともにUターン。松江市に居を構え、仕事と暮らしのライフワークバランスを充実させた日々を送っている。
TURNING POINT
コロナ禍で経験した
リモートワークが
移住のきっかけに
僕が生まれ育ったのは、中国山地のふもとに広がる島根県奥出雲町。地元の高校を出て福岡の大学に進学し、卒業後は主にソフトウェア開発の仕事に携わりながら、神戸や栃木県の企業で働いていました。
島根に戻ることを最初に意識したのは大学生の頃。県外の友達に地元の話をしながら、「島根って自然も豊かだし、お米や食べ物がすごく美味しいところなんだな」と、離れて見ることで改めて島根の良さみたいなものを感じられたんです。そんな思いを持ちつつ神戸で会社員をしていた頃、島根に思いを持つ人たちが集まる「しまコトアカデミー」というコミュニティに参加させてもらったこともあり、そうした関わりの中で“いつかは島根に帰りたい”という気持ちがどんどん募っていきました。
神戸の会社に3年ほど勤めた後に栃木県の企業に転職。大学時代から交際していた妻が東京で働いていたので、栃木と東京の間のさいたま市で暮らし、そこから栃木に通勤していました。そんな中、世の中でコロナが流行りだして、リモートワークで働くことになったんです。パソコンがあれば自宅にいながら仕事ができる、こういう働き方もあるということを知りましたね。そのスタイルが結構自分に合っていたこともUターンを考える一つのきっかけになりました。「テレワークなら島根に帰っても今のスキルを生かした仕事を続けられるかも」。妻には以前から、いつかは島根に帰りたいと話していたので、彼女の方から「帰るんだったら早く決めようよ!」って後押ししてくれた部分もあって、島根に帰ることを決めました。
About Telework
地方にいながら
東京の仕事ができる!
ネット環境の整備は制度を
うまく利用して
栃木の会社はフルリモートができる業種ではなかったため、島根に帰るにあたって転職をすることになり、いろいろな働き方を受け入れてくれる今の会社を選びました。「近々、島根に帰ります」と伝えた上で内定をもらい、2022年1月に入社。1年後の2023年1月に島根県にUターンしました。
居住地を松江に決め、移住に際して何か使える制度はないかと探していたところ、見つけたのが“しまねUIターンテレワーク支援事業”という制度。埼玉にいながらメールで申請できて、ネット環境を整える上で、工事費などの初期費用や月々の通信費を負担してもらいました。引っ越しはさまざまな費用がかかるので、移住者にはとてもありがたい制度だと思います。
本社は東京にありますが、社員の中には沖縄や岐阜などいろんな場所で働いている人たちがいます。どこにいても東京の仕事ができるというのがリモートワークの強みですよね。住む場所も、やりたいことも妥協しなくていいというのは贅沢な条件じゃないかなと。
僕の仕事は20〜30人くらいで行うチーム作業が多く、メンバー同士Slackなどのツールを使いながら密にやり取りをしています。離れている分、お互いが行っている作業を常に共有しないと誰が何をどのくらい進めているかが分からないので、自分の進行状況は常にアウトプットするようにしています。
仕事はリモートでできますが、「対面も大切」という会社の意向もあり、定期的に東京に出張に行っています。出張費用は会社負担ですが、それがなければテレワーク支援事業の“出張交通費補助”の制度も利用させてもらっていたと思います。
テレワークで苦労する点としては、集中力を意識的に保たないといけないところでしょうか。モチベーションを上げるのもスケジュールを管理するのも自分次第なので。あと運動不足になりやすいところも、テレワークの注意事項ですね(笑)
本社は東京にありますが、社員の中には沖縄や岐阜などいろんな場所で働いている人たちがいます。どこにいても東京の仕事ができるというのがリモートワークの強みですよね。住む場所も、やりたいことも妥協しなくていいというのは贅沢な条件じゃないかなと。
僕の仕事は20〜30人くらいで行うチーム作業が多く、メンバー同士Slackなどのツールを使いながら密にやり取りをしています。離れている分、お互いが行っている作業を常に共有しないと誰が何をどのくらい進めているかが分からないので、自分の進行状況は常にアウトプットするようにしています。
仕事はリモートでできますが、「対面も大切」という会社の意向もあり、定期的に東京に出張に行っています。出張費用は会社負担ですが、それがなければテレワーク支援事業の“出張交通費補助”の制度も利用させてもらっていたと思います。
テレワークで苦労する点としては、集中力を意識的に保たないといけないところでしょうか。モチベーションを上げるのもスケジュールを管理するのも自分次第なので。あと運動不足になりやすいところも、テレワークの注意事項ですね(笑)
スケジュールの変化
自分時間と睡眠時間が
増えたことで
心身ともに
ゆとりができた
Life in Shimane
自分に合わせた勤務体制で
質の高い暮らしを実現
僕は割と夜の方が集中できるタイプ。夜遅くまで起きていても翌日起きる時間を調節するなど、タイムスケジュールを自分に合わせて調整できるところもテレワークのいいところですね。今は妻の方が通勤していて昼間は僕が家にいる状態なので、ロボット掃除機をかけたり余裕がある時はご飯を作ったり、家事の分担もできるように。
何より、通勤時間がないというのがいい!埼玉で暮らしていた時は、栃木の会社までの通勤時間が片道2時間だったんですよ(笑)その時間がまるまる他のことに使えるのは大きいですよね。その分、ゲームやプログラミングの勉強、ホルンの演奏など趣味の時間も増えました。ホルンは中学の時から続けていて、大学を出てからもオーケストラに所属していたのですが、都会のアパート生活の中ではなかなか楽器の練習って思うようにでできないですよね。でも今は戸建てに住んでいるので以前より気軽に練習できるようになって、今また松江の楽団に所属しているので、そういう時間が増えたのもメリットとして大きいです。
Uターンしてまだ1年足らずですが、冬になったら子ども時代にやっていたスキーにも行きたいです。都会に住んでいると雪山に行くのも気合いがいるけど、松江なら大山にもサクッと行ける。島根だからこそできる、何か新しいことにもチャレンジしてみたいですね。
Recommended for
地元にいるからこその繋がりが
人生を豊かにしてくれる
松江から車で1時間ほどのところにある奥出雲の実家には、月1回くらいのペースで帰っています。実家は農家なので、田植えや稲刈りも手伝えるようになりました。そうやって頻繁に会いに行けるようになったので、両親も喜んでくれているんじゃないかな。両親の作る野菜も帰るたびにもらいますが、やっぱり島根の野菜は美味しいなぁってしみじみ(笑)
ほかにもUターンして良かったと感じたのが、母校である横田高校でキャリア教育の授業をさせてもらう機会をいただいたこと。以前から地元に対しての地域貢献的なことに興味があったので、自分も何かの役に立つことができたのならうれしいなって。そういう地域の繋がりを生かして、今後も何かできたらいいなと思います。
今は日常的に車を使うようになって、移住前と比べてライフスタイルもかなり変わりました。妻は千葉県出身なので、島根の知らない場所もまだまだたくさんありますし、これから車でいろんなところに一緒に行くのも楽しみです。
僕の場合はテレワークという働き方が移住の大きなきっかけになりました。それがなかったらもしかしたらまだ埼玉にいたかもしれませんね。ライフワークバランスを保ちながら、自分らしく生きられる今の暮らしにとても満足しています。
Profile
SHIMANE TELEWORKER野原 邑さん
島根県奥出雲町出身。福岡の大学を卒業後し、神戸や栃木県での会社員生活を経てテレワークが可能な今の会社に転職。2023年1月に妻とともにUターンし、松江市で暮らしている。