PROFILE
栃木県出身。役者を志し上京する。映画や舞台、イベント、ライブ等の制作や運営も携わりながら、役者業を続ける。3年前に妻の実家・益田市に移住した。
子どもを育てるように
毎日、毎日面倒をみると
立派なブドウが実ります。
東京で役者を志しながら、映画やイベントなどの制作や運営を手掛けていた齋藤雅寛さん。5年前に結婚し、妻の実家がある益田市にIターンした。移住には抵抗はなかったが、今までのようなエンターテイメントの仕事が益田市にあるか不安だった。しかし田舎の原風景を見て母親の実家が農業をしていたことを思い出し、農業にシフトチェンジ。そこで、ふるさと島根定住財団へ相談に行き、スタッフと一緒に農家行脚をした。稲作やワサビ、ブドウ農家を巡り、益田市の名産であるブドウ栽培を選んだ。
産業体験ではデラウエアやピオーネ、シャインマスカットなどをつくっているブドウ農家へ行き、枝切りや脇芽摘み、種無しブドウにするためにホルモン剤を使った処理など、1年を通してブドウ栽培に従事した。「金銭面の援助がありながら、初心者でも農業の経験ができ、とてもありがたかったです」と齋藤さんは話す。
体験後に就農したが、「1年目はダメでしたね…」と話す齋藤さん。『これくらいで大丈夫』と勝手に思い込み、思ったようなブドウが実らなかった。「よくも悪くも農業は自由。自分がさぼると、それなりの出来でした。しかし、手をかければかけるほど、立派なブドウが実を結び、今年は色、粒張りの良いブドウが出来ました」と語る。農業の厳しさや喜びを噛みしめながら、就農2年目を迎えている。
ブドウの一房、一房を大事に収穫する齋藤さん。
待ちに待った年に1度しかない収穫時期に喜びがあふれる。
人がとても温かい
地域の人と仲良くなりました。雨が降ると洗濯物を取り込んでくれることもあります。神楽社中にも入りました。
ご飯がおいしい!
米や野菜が地産地消で、おいしいです。この値段でいいのかな? と思います。とくに魚! 東京ではあまり食べてこなかった青身の魚が気に入っています。