エクスウェア株式会社(島根支社)の求人情報
島根発・世界に通用するものづくりを、共に目指そう。
情熱と挑戦する気概こそが今求められる素質。
ソフトウェア開発(島根県 松江市)
JR松江駅から徒歩で4分のオフィスビルの一角に、エクスウェア株式会社島根支社、通称「MOMONGA LAB島根」はあります。オフィス内に足を踏み入れると、パーティションによる仕切りが一切ない開放的なレイアウト。モダンでポップなインテリアが目を引く、自由な雰囲気の職場です。フリーアドレス制を採用しており、エンジニアの皆さんはその日の気分に合わせて好きなデスクで仕事をするとか。
オフィスの片隅には、やはりいました、Pepperくん!エクスウェアはPepperを使ったロボティクス事業も展開しており、国内で1社しか存在しないソフトバンクロボティクス社のPepperロボアプリパートナー(Advanced)にも認定されています。本格的かつ高度なPepperやAIの開発スキルを身に着けたいエンジニアの方にとっては、ワクワクしそうな職場環境ではないでしょうか。
現在、東京都内と島根県内の2か所に拠点を置くエクスウェアですが、創業の地は意外にも富山県。創業者であり現代表の滝本賀年社長に、これまでのエクスウェアの歩みを振り返りながらお話を伺いました。
Q.現在の主な事業内容は?
弊社はいわゆる独立系のSI(システムインテグレータ)で、お客様のニーズに合わせたシステム開発を行っています。それ以外にも、自社サービスの開発・運用、新しい技術を生み出すための研究開発も行っています。
本社が首都圏にありながら地方拠点を構えるIT企業の多くは「ニアショア開発」(システム開発や運用保守などを、首都圏より人件費の安い地方都市の開発力を活用し、実施すること)を行うことを目的に地方進出していることが多い傾向にありますが、エクスウェアが島根支社を設立した主な目的はニアショア開発ではないそう。
ニアショア開発だとどうしても首都圏の仕事の下請け業務になりますよね。やはり下請けだけだとエンジニア自身もあまり成長が見込めないし、仕事が面白くないんじゃないかな、と思いましてね。せっかく島根に拠点を設けたからには、島根でしかできないことをやっていきたいと思っています。例えば島根大学との共同研究をしたり、島根LAB独自で自社サービスを開発したり、そういったことを今進めているところです。
Q.地方拠点に島根を選んだ理由は?
一番の決め手は、島根県の方の熱意ですかね。島根県は他県に比べてIT産業への支援が充実していましたし、県の方が『島根を日本のシリコンバレーにしたい』と熱く語っておられたその想いに共感を覚えたこともあって。あとはやはりBCP対策として、災害リスクがより少ない地域へ、という意図もありました。
滝本社長自身、特に島根県に縁もゆかりもなかったそうで、当初は全く別の地域への進出を検討していたとのこと。そのように考えると、ちょっとしたことがきっかけで島根とのご縁が繋がったことが奇跡のように感じられます。
Q.島根の好きなところは?
エンジニアにとって非常に働きやすい街だと思いますね。自然や文化遺産も多くあって、ゆったりした気持ちで仕事に集中できる環境があります。私はトライアスロンが趣味なんですが、ついこの間も松江から出雲大社まで自転車を走らせました。これが東京だと、信号だらけでとてもサイクリングにはならないですから。
Q.創業当時のことを教えてください。
私はもともとエンジニアではなくて、プラスチック製品を作る会社に勤めていました。あるとき、自社製品を作るのにどれくらい原価がかかっていて、どれくらい利益が出ているのか、をとても知りたくなり、当時の上司にお願いしてPCを購入してもらったんです。まだPC1台が100万くらいする時代でした。
そのパソコンを使って自ら開発したのが、新製品開発時に原価や利益をシミュレーションするソフトウェアだったとか。独学でプログラミングを勉強し、やがて「自分の天職はこれだ!」と確信したという滝本社長。ついには富山県内のIT企業への転職を果たします。
転職先の企業が東京へ進出することになって、私も自ら志願して東京へ行きました。そこでも事業はうまくいっていたのですが、やがてバブルが崩壊したことで上層部から、一緒にやってきたメンバーをリストラして、私だけ本社に戻るように言われたんです。
その時滝本社長自身には富山に戻ったあともそれなりのポジションが確約されていたそうですが、敢えてその道は選ばず、当時の東京のメンバーと共に新たに立ち上げたのがこのエクスウェア株式会社でした。
創業当時は、100%SESをやっていました。SESだと、基本メンバーは全員社外の現場に常駐することになるので、事務所すらなかったです。
SESとは「システムエンジニアリングサービス(System Engineering Service)」の略称で、顧客から直接システム開発業務を請け負うSIerに対して、エンジニアの労働力のみを提供する契約形態のことを指します。創業から5年程度、このSESのみで会社を運営してこられた滝本社長ですが、このままSESだけで続けていくことに疑問を感じ始めていたあるとき、転機が訪れます。
某大手SIerのコンペで、大掛かりな案件を勝ち取りまして。それがきっかけで、その企業から様々なお仕事を一括でいただけるようになり、一気に仕事の幅が広がりました。そこから徐々に客先常駐のエンジニアと、自社で開発をするエンジニアと半々の状態になっていき、今から約10年前には初の自社製品が誕生することになりました。
この自社製品が世に生まれるまでの日々は長く、休日になると有志が集まり、「勉強会」と称して、何か自社で新しいサービスを立ち上げられないか模索し続けたとか。こうして生まれたのが、エクスウェアで最初の自社開発ソフトウェア「MOMONGAアンケート」です。
MOMONGAアンケートは、iPadを使ったアンケートアプリとして国内トップシェアを誇り、導入実績は6,000社を超えます。発売当初、iPadを使った商用アプリの先駆け的な存在でもあり、かなり話題になったとか。例えば展示会やイベントなどの場で、アンケートと名刺を紐づけて管理することができ、ペーパーレスでの見込み客管理や、素早い情報収集・分析などに役立てられています。
おかげさまで、iPad製造元のApple社や、中国経済産業局などからも講演依頼をいただいたりしました。そういったことをきっかけに、その後も徐々に、新たな自社サービス開発に本格的に乗り出しました。
しかし、サービス開発の先駆者のジレンマとなるのが「後発に真似されること」なのではないでしょうか。他社に真似されて困ったことなどありませんでしたか?
もちろん真似されることはありましたよ。そのあたりはやはり、ユーザーのニーズにどこまできめ細かく応えられるか、で差が付けられます。弊社は調査機関との共同開発も一部行っているので、アンケートのプロがかなり満足できる機能を提供するようにしています。
アンケートアプリの先駆けでありながら、現在もなおトップシェアを保ち続けているというMOMONGAアンケート。現在もこの島根LABにて、最新版アップデートの準備中だとか。
こうしてSES事業からスタートしたエクスウェアは、今や官公庁関連のシステムインテグレーションからAIソリューション開発、Pepper向けロボアプリ開発まで、幅広く手掛けるIT企業に成長しました。
Q.島根拠点のメンバー構成を教えてください。
現在7名おりまして、地元採用が中心ですが、Uターンで入社した人もいますし、東京採用ですが、近い将来島根支社へUIターンする予定のメンバーも2名ほどおります。今年の春に新卒採用で2名の女性社員が入社予定です。
中途採用、新卒採用、UIターン者と、様々な経歴のスタッフが加わり、ますます活気付くMOMONGA LAB島根。
Q.今後どのような方に入社して欲しいですか?
技術力に関しては、それなりに年数を重ねていけばある程度まで習得できるものだと考えています。それ以上に重要視しているのは、仕事に対する情熱であったり、仕事における本質を的確に捉える力であったりします。そういう意味では、理系も文系も関係ないと思っていますし、いろんな個性があった方が良い組織になると思いますしね。
実際東京本社の役員や管理職については、滝本社長ご自身も含めて、学生時代に特に情報処理系を専攻していたわけでもなく、文系出身者の割合が高いとのこと。入社時にプログラミングの実務経験がない方の採用事例も多く存在し、最短ではゼロから始めて3年で課長職に就任した方もいらっしゃるとか。
ここ島根LABでは、『島根発の世界に通用するサービス』を生み出すことが目標です。PepperやAIなど最先端技術のノウハウと実績を豊富に持つ当社で、一緒に面白い仕事をやりましょう!
続いて、MOMONGA LAB島根所長でいらっしゃいます、山折一平さんにお話を伺います。
Q.入社のきっかけは?
私は大学では文系専攻だったんですが、小学生のころからゲームが好きで。当時ファミコン全盛期だったのですが、ただプレイするだけでなく、お小遣いを貯めて買ったPCを使って自分でゲームを作ることが非常に面白かったんです。なので、就職活動のとき文系でありながら、『パソコンで飯が食えるなら、こんなにいいことはない』と思い立ち、IT企業に入社しました。
そこからIT企業数社を経験したのち、定住財団から紹介を受け、3年前にエクスウェアに入社。島根とのご縁は、実の父親が島根県の生まれであったり、奥様が島根県出身であったり、といったつながりがあったとか。
エクスウェアは自社製品を持っているところが魅力的でした。例えば飲食店などのメニューを多言語表示できる『スマートメニュー』というアプリなど開発していて、面白そうだなと思いました。
Q.島根での暮らしはいかがですか?
やっぱり雨が多いですね(笑)。私の趣味がバイクなので、雨が降るとちょっとストレスに感じたりもしますが、それでも晴れたらバイクで出かけたい山々は島根にたくさんあります。バイクで出かけて、出かけた先でお蕎麦を食べて帰ってくるのが何よりの楽しみです。おすすめは、奥出雲町の亀嵩駅舎内にある扇屋そばさんの蕎麦湯。数ある蕎麦湯の中で、僕にとってのナンバーワンですね。
最近では、県内IT業界のエンジニアたちが集まって構成されるITコミュニティで知り合ったバイク仲間と一緒に出掛けることも増えてきたとか。
島根に越してきてから、こまめにIT勉強会には顔を出していました。あとは、このビルの中にIT企業のオフィスが結構入っているので、喫煙室が格好の交流の場になっています。そこでいろいろと情報交換できるのがいいですね。
島根LABのオフィスビル内にはエクスウェアと同様に、首都圏に本社を置きつつ、島根拠点を開設しているIT企業が数社入っています。同業他社のエンジニアとの交流で得られるものも多くありそうです。
Q.今はどんなお仕事を担当されていますか?
エンジニアとしては、MOMONGAアンケートのバージョンアップ作業と、AIを使ったシステムの開発にあたっています。島根LABの所長としては、全体の売上とスケジュールの管理、採用業務も私の仕事です。思うように利益が上がらない場合は、その原因を追究して改善策を講じます。
少人数のオフィスだけに、所長の山折さんの業務の幅は広いようです。管理職としてのマネージメント業務から、ひとりのエンジニアとしてのプログラミング業務まで。東京本社と連携してひとつのプロジェクトを遂行するメンバーも多いため、日ごろからエンジニアの皆さんとしっかり会話することを心がけているとか。
Q.どのような社風だと感じますか?
上からあれこれ指図するのではなく、本人の主体性を尊重して任せてくれる、自由度の高い会社だと思います。あとは、とにかく新しいことにどんどんチャレンジする社風がありますね。ちょうど今、社内の業務改善のためのツールを試験的に開発して運用してみているところですが、これは島根のメンバーみんなで発案したものです。そのうち全社で活用できるものになるといいなと思っています。
“島根発・世界に通用するものづくりを目指したい”とは先ほどの滝本社長のお言葉ですが、既にそこに向かうヒントとなりそうな様々なアイディアが、島根LABの中に生まれているようです。
Q.一風変わった休暇制度があると聞きましたが?
そうですね、普通の有給休暇以外にも誕生日休暇やチャレンジ休暇、癒し休暇などの休暇を取得できるので、結構みんな取ってますよ。例えばチャレンジ休暇は、何か自分なりのチャレンジをしてみたい、と思ったときに、会社から少しのお小遣いの支給ありで休暇を取れる制度です。去年はその制度で鳥取砂丘にポケモンGOをやりに行ったメンバーがいましたね(笑)。
会社からのお小遣い付きで休暇が取れるとは、なかなか面白い制度です。滝本社長いわく、スタッフの皆さんがあまりにも仕事熱心でなかなか休暇を取らないので、もっと気軽に休んでもらおうと頭をひねって創設した休暇制度であるとか。根っからの仕事好き、プログラミング好きなメンバーが多いのもエクスウェアの社風のひとつと言えそうです。
山折さんもまた、趣味はプログラミングと公言するほどのプログラミング好きでいらっしゃるようで。
休日も普通に自宅でプログラミングやってますね。そこは完全に趣味の領域なので、本当に自分が欲しいと思うサービスを試しに開発してみたり。子どもたちが遊んでる横でカタカタやってます。
さすが、小学生の頃からゲームを自作するほどのプログラミング好きでいらっしゃいます。「好きなパソコンで飯が食えたら」という夢を、今まさに叶えつつ働いているということですね。
Q.今後の夢や目標は何ですか?
エンジニアのコミュニティで様々なIT企業の方たちと関わってはいますが、残念ながら未だ一緒に仕事をしたことはないんです。島根にはITの力で町おこしをしたい、という熱意を持っているメンバーがたくさんいますので、そんな皆さんと一緒に何かを作れる日が来るといいなと思っています。もちろん自社の発展も目標にしつつ、他のIT企業と共にHAPPYになれるような仕事をするのが夢ですね。
滝本社長、山折所長とお二人のお話を伺っていると、エクスウェアというIT企業の素顔が、次第に浮き彫りになってきました。
エクスウェアがスローガンとして掲げる「ITで世界をHAPPYに」という言葉。それは決して上辺だけの言葉ではなく、同社の開発したシステムでお客様をHAPPYに、実際にシステムに触れるエンドユーザーをHAPPYに、そして島根のIT企業同士が協力し合って島根のIT業界をHAPPYに。ITの力で世の中に様々なHAPPYを生み出すことに、本気で取り組んでいる企業であることが伝わってきます。
そしてその企業理念が社内に広く浸透しているせいでしょう、最先端の開発をバリバリこなしている現場でありながら、オフィス内にはどこか柔らかくリラックスした空気が流れていました。それは会社がスタッフを大切にし、大切にされたスタッフがまた仲間やお客様を大切にしていくという良い連鎖が生まれているからに違いありません。
こんなソフトウェアがあったらいいな、こんなサービスがあると便利だな、そんな自身のアイディアを製品化し、「島根発・世界に通用するものづくり」を実現させる熱意をお持ちの方は、ぜひエクスウェアでチャレンジしてみられてはいかがでしょうか。情熱的なチャレンジを歓迎し、共に世界を目指せる技術と仲間が、ここに存在します。
(2020年1月取材)