医療法人社団 回春会の求人情報
やりがいと、使命と、楽しさを感じられる職場で、
誰かのために全力で働いてみませんか?
高齢者福祉施設(島根県 松江市)
松江城をぐるりと囲むお堀の近く、城下町の風情が残る街並みを進むと、蔵のような白壁の建物が見えてきます。「塩見縄手 醫(くすし)」と書かれた“のぼり”がはためく外観は、まるで観光施設のよう。実はこちらの建物は、医療法人社団回春会が運営する特定施設入居者生活介護施設(サービス付き高齢者向け住宅、以下サ高住)です。ここで生活する人も、ここで働く人も、皆が楽しく幸せであることを願い、日々奮闘する医療法人社団回春会(以下、回春会)で、仕事にかける情熱と働く皆さんの想いを伺いました。
荘厳な雰囲気すら感じる門を通り抜け、塩見縄手醫の入口に入ると「信」と大きく書かれた書が目に飛び込んできます。傍らには花も生けられ、まるでホテルやギャラリーを思わせるような上品でリッチな佇まいでした。この塩見縄手醫で最初にお話を聞かせてくれたのは、法人事務長の吉儀佳真さんと施設長の大屋悟勇さん。明るく、優しく、エネルギッシュなお二人に、回春会の事業内容から人材育成にかける想いまで、幅広く教えていただきました。
医療法人社団 回春会グループは、介護老人保健施設が2つ、特定施設入居者生活介護(サ高住)が2つ、他にも小規模多機能やグループホーム、居宅介護支援、ヘルパーステーション、訪問リハビリテーションを運営しています。関連事業所を含めると12事業所、300名弱の従業員が働く組織です。
回春会では、入所100名、通所リハビリ30名という大規模な施設、この塩見縄手醫のような城下町での特色ある施設や在宅への訪問リハビリテーションによる支援など、様々な形で介護事業に取り組んでいます。高齢者の皆様に人生を楽しんでいただく、いきいきと生活していただく、その為に各事業所、「人間の尊厳」「その人らしさ」を大切に支援を行っています。
平成5年に法人設立する前は、先祖代々隠岐の島の開業医として力を尽くされ、今現在の介護事業を含めると、100年、一世紀を超える歴史を持つ組織だそう。時代の流れ、利用者のニーズの変化により医療から介護の分野に進出して生まれた回春会ですが、「誰かの力になりたい」というゆるぎない信念は昔から変わることなく受け継がれています。
回春会の中でも最も新しく、特色ある施設がこの塩見縄手醫です。松江城のすぐ近くなので、この辺りの景観も意識して蔵をイメージしてつくられています。この建物を見た理事長が冗談で「巻物の世界だよね」と言われたので、じゃぁパンフレットを巻物にしよう!と、私が勝手に見積をとって試作品を理事長に見せたんですよ。
そうしたら、「面白いね!」と言って採用してもらえました。回春会はこういう会社なんです。普通のパンフレットよりものすごく高くつきましたけど、笑って許してもらえました。
300人近い従業員が所属する大きな組織でありながら、自発的な提案を積極的に取り入れ、躍進を続けている回春会。それは長谷川裕記理事長の懐の深い人柄と、社員の皆さんの向上心、仕事を楽しむ前向きな気持ちによって、守り、支えられているのかもしれません。
Q.塩見縄手醫は建物以外にどんな特徴がある施設なのですか?
回春会は楽しむということに全力投球です。うちは職員自身が楽しんで行事をしているので、イベントもたくさんあります。12月は週に1回ペースでイベントがあって、さらにサークル活動もあるので毎日何かやってますね。12月は誕生会と忘年会とクリスマスと餅つきをしましたよ。
餅つきは杵と臼を使って、利用者の方にもやっていただきました。もちろんお手伝いはしますけど、100歳を超えたおじいちゃんも杵を手にお餅をつくし、100歳超えたおばあちゃんもお餅を丸めます。それがまたとっても早いんですよ!
「サービスを提供する」のではなく、「一緒に楽しむ」というスタンスの回春会。各施設で開催されるイベントには他の施設の従業員も参加して、それを刺激にさらに良いイベントを…と、楽しく競い合って仕事をしていると大屋さんが教えてくれました。
毎月1回、「イタリアンフェア」とか「実りの秋」とか、テーマを決めて行う会席膳のイベントがあるんですが、その時は必ず他の施設の職員が来るんです。ほかの施設のイベントを見るとインスピレーションが湧きますし、うちも負けてられないと、いい刺激になりますからね。
イタリアンフェアをした時は国旗カラーの風船で食堂を飾ったり、真実の口を作って、その向こうにおみくじをつけたりしました。おみくじには会席膳のメニューにある料理をラッキーフードとして書いたり、利用者様に楽しんでいただけるよう色んな工夫をしましたよ!
それこそ明日は私が所属する施設のバイキングがありますが、広島県出身の栄養士さんが広島風お好み焼き屋さんをやってくれるんです。去年やった時に美味しくてね!リクエストに応えて明日またやるんです。
回春会で行われるイベントは、どれも利用者さんの笑顔のために全力投球な職員の皆さんの思いやりが溢れていました。
介護職と看護職の両方を募集しているという回春会。介護職では、未経験でも、資格がなくても、ご高齢の方への尊敬の気持ちと優しい心があれば採用しています。吉儀さんと大屋さんに、入社後の研修や資格取得について伺いました。
うちは介護人財を育て、資格取得へ向けた学校に講師を派遣したり、実習先として協力していることもあり、介護の人材育成ノウハウがあるんです。未経験から介護職を始めたいという方は、働きながら資格取得を目指していただけます。資格はあるけどしばらく働いていなくて不安という方も、安心して来てください!
入社後は、まずは新人研修を受けていただきます。人間の尊厳って何?とか、介護保険とは?とか、介護をする上で絶対に欠かせない知識と理念の研修です。うちの理事長は「どれだけ技術があっても、気持ちがゼロだったらゼロにしかならない」とよく言っています。人間の尊厳を守れない人は、どれだけ技術があってもいいケアはできませんから、最初の研修でしっかりお伝えしています。
“回春会の介護”は、ただ優しく、ただ親しくするのではなく、人生の先輩であり、今日まで日本を様々な形で支えてきたご高齢の方に対する「尊敬の気持ち」が行動理念の根底にあります。より良いサービスを提供しようと競い合って切磋琢磨する職場環境は、この熱い想いが確かに受け継がれている証のようでした。
私は銀行員だったのでいろんな企業をたくさん見てきましたけど、回春会はほんと面白い会社ですよ!採用活動でハローワークに行っても、「うちで働いたら絶対に幸せになるよ!」とPRしています。
吉儀さんや大屋さんを始めとした管理職の皆さんが仕事を愛し、楽しんでいるのも、企業に活気が溢れる秘密なのかもしれません。
回春会では従業員がより伸び伸び働ける職場環境づくりにも積極的に取り組んでいます。
回春会は「まつえ男女共同参画推進宣言企業」に認定されており、特に、子育て中の職員には万全の態勢でサポートします。学校行事等事前の休み、緊急の休み対応も先輩ママが多くいるので安心して働けます。子供手当もあるんです!!定時退社、時間外勤務ゼロへも取組んでおり、仕事のメリハリ、家庭との両立を今後も続けます!!!
組織が大きくなればなるほど柔軟な対応が取りにくくなるもの。それにもかかわらず、回春会では柔軟な対応を取りつつ、企業としてのバランスも保っています。それは、トップの思いが届き、従業員の皆さんが仕事と職場に愛情を持ち、皆で支え合う土壌ができているからなのかもしれません。
Q.資格取得の支援や、入社後のステップアップについて教えてください。
回春会では資格を取ると給与が上がるので、皆に資格を取ってもらおうと一生懸命促しています。実務は既にできているわけですから、「疲れてるだろうけど頑張って勉強してよ」と、いつも声を掛けて後押ししています。年一回のベースアップも最高で1万円(月額)としています。役職や給与として、日々の頑張りをしっかり評価していきたいと思っています。
あと、うちは女性が多い会社なので、当然役職者も女性が多いんです。女性活躍が当たり前に出来過ぎていて、今更助成金をもらえないし、ちょっともったいなかったかな?なんて思ったりもします。
従業員の働きやすさを追求していたら、自然と今の形が出来上がっていたという回春会。他にも、資格取得のための無利子貸付制度など、様々な支援制度を整えています。従業員の中には介護職員として働きながらこの制度を利用し、看護師の資格をとった職員の方もいるそう。回春会の職員の皆さんには、頑張る人をサポートする、この上なく心強い応援団がついているようでした。
従業員の皆さんのために様々な取り組みをしている回春会ですが、その中でも特に画期的な“あるもの”を導入をしたそう。引き続き吉儀さんと大屋さんに詳しいお話を伺いました。
うちは従業員全員がインカム(イヤホン付きトランシーバー)を付けているんです。腰を痛めないように、二人で介助する際は、ボタンを押してマイクで「介助の応援に来て」と伝えれば、すぐに誰かが駆けつけてくれます。
PHSだと介助しながら人を呼ぶのが難しいですし、1人にしか呼びかけられません。このインカムを使うと、一気に全員に呼び掛けられるんですよ。グループの介護老人保健施設だと日勤で50名ほどの従業員が働いているので、この小さいボタンひとつを押すだけで49名に一斉につながるんです。
全国の老健施設の大会があったんですけど、やってたのはうちだけだったんですよ!
Q.インカムの導入はどんなメリットがありますか?
インカムは腰痛予防だけでなく、サービス向上や防災、防犯面でも役に立ちます。仮に火事があってもインカムならすぐに全員に周知することができるので、対応速度が全く違います。実はこれ、すごく高くて1つ4万円ほどするんですが、理事長が「1つ4万円のインカムで職員を守れるなら安い」と言ってくれて導入が決まりました。
腰痛で止む無く離職する人も多い介護の現場。大きな設備投資を「従業員を守るためなら安い」と言い切る心意気からは、回春会が従業員をどれだけ大切にしているかが伝わってくるようでした。
回春会では、従業員の皆さんへの労いの想いを込めて、全施設の従業員とそのご家族400人ほどが集って大忘年会をやっているんですが、なんと中学生くらいのお子さんも来てくれるんですよ。思春期の子どもって親の会社の忘年会に出たがらないものだと思うんですけど、うちはみんな参加しています。いろんな景品がもらえるのもあるかもしれませんが、親が楽しく仕事をしているのが伝わるんですかね?僕は、大忘年会を楽しむために1年間頑張って仕事をしてますよ!
終始楽しそうに語ってくれた吉儀さんと大屋さん。お二人の明るい笑顔からは、仕事の楽しさ、やりがい、職場環境の良さが、言葉以上に伝わってくるようでした。
続いて、看護師の林 宏和さんに従業員を代表してお話を伺いました。Iターンで京都府から島根に引っ越し、塩見縄手醫で働き出して2年目の林さんは、高齢のご家族が松江市で独り暮らしをしていたことから、近くに居たいと引っ越しを決意されたそうです。数ある病院や福祉施設の中から、一体どのような経緯で回春会で働くことになったのでしょうか?
引っ越し前に京都のハローワークで求人票を見つけて、塩見縄手醫のホームページを見たんです。とても雰囲気の良い施設でしたし、立ち上げから間もないところも魅力的だったので、見学を申し込みました。初めて来た時はまず建物にびっくりしましたね!
これまで、看護師として病院と福祉施設の両方で働いた経験を持つ林さん。同じ看護師という職業ですが、業務面に違いはあるのでしょうか?
病院は「病気を治す場所」なので、患者さんとゆっくり関わりあう時間はなかなかありません。その点、福祉施設は長期的に滞在している方ばかりですので、ゆっくり患者さんと向き合えます。毎日診察に追われるんじゃなくて、「利用者さんと一緒に生活している」感じが凄く良いと思います。
Q.塩見縄手醫の介護や取り組みで驚いたことはありますか?
インカムもびっくりなんですけど、そのほかにも利用者様の体調管理のためにタブレットも導入しているんですよ。お食事の量や内容、体調など様々なデータを管理しているんですが、パソコンじゃなくてタブレットなので、病院を受診する時に持っていって先生に見せられるんです。より細やかなケアができるので、管理面でも活用面でもとても助かっています。
利用者の皆さんのため、そして働く従業員のため、積極的な設備投資をして成果を上げている回春会。それは、現場も管理職も一丸となって「利用者の方々のために何ができるのか」を模索し、チャレンジし続けているからなのかもしれません。
続いて、林さんに日々の具体的な業務内容を伺いました。看護師の方は、介護施設でどのような業務を担当するのでしょうか?
介護士の皆さんが行っている業務にプラスして、利用者様に急変があった時の対応や、病院の先生とのやりとり、お薬の管理などを行います。施設によって規定は違いますが、塩見縄手醫の場合、看護師は夜勤がありません。何かあれば連絡を受けて駆けつけるのですが、うちの施設の利用者様は比較的お元気な方が多いので、連絡が来ることは滅多にありませんよ。
Q.利用者の方にとって、看護師さんが身近にいてくれる「安心感」は大きいのではないでしょうか。お仕事をしていて感じる部分はありますか?
ご高齢の方はちょっとした体調不良でもすごく心配されることがあります。福祉施設では病院のように注射や点滴はできないので、目で見て、手で触って…という基本中の基本しかできないんですが、それでも、「看護師さんが診てくれたから…」と、安心してくださるんです。この仕事をやってて良かったなぁと、やりがいを感じる瞬間ですね。
松江で独り暮らしをしていた林さんのお爺さんも、「おってくれるで助かる。なんかあった時に安心。」と、林さんを頼りにしているそう。「おじいちゃんは元警察官でいつもお尻をたたかれてたんです!」と照れ隠しのように続ける林さんですが、その表情は、はにかみながらもどこか誇らし気でした。
Q.状況によっては呼び出しがあるとのことですが、お休みの取りやすさや働きやすさについてはどう思いますか?
休みはしっかり取れますし、有給も必要な時に気兼ねなく使える環境です。お子さんがいる職員も多いので、持ちつ持たれつ、皆で助け合うことが当たり前にできている職場だと思います!夜勤の無い看護師の仕事で、時短勤務もOKなので、かなり働きやすいのではないでしょうか?もちろん、ご利用者様の状態に応じて立ち会わないといけない時は時間外になることもありますが、それはどこの仕事でも同じですよね。特別大変だとは思いません。
回春会が運営している施設の中には看護師でも夜勤が必要なところもありますが、施設や人員が多いからこそ、適材適所でバランスを取りながら運営ができるとのこと。「看護師の資格があるのに夜勤ができないから働けない」、「フルタイムの勤務ができない」など、「頑張りたい!」という気持ちを持ちながらも働けなかった方が活躍できる舞台、それが回春会なのかもしれません。
最後に、林さんから求職者の方にメッセージをいただきました。
介護業界は人手不足なので、もしかしたら求められるものは大きいかもしれません。でも、それ以上に喜びを感じられる、本当にやりがいのある仕事です。どんな仕事をしていても大変なことはありますから。それなら、日々喜びを感じられる仕事をしませんか?「介護の業界だから大変そう」っていうイメージにとらわれず、この仕事の素晴らしさを見てほしいです。たくさんの人が回春会の仲間に加わってくれることを願っています。
回春会の熱く、優しい想いは、まるで血液のように施設の隅々に行きわたっています。医療法人社団回春会の運営する塩見縄手醫は、「毎日が幸せ」そんなあたたかい贅沢をかみしめられる場所でした。
(2020年2月取材)