今井産業株式会社の求人情報

これまでも、これからも、地域と二人三脚で歩んでいく。「地域のために何かをしたい」志ある仲間を募集しています。

総合建設業(島根県 江津市)

社屋

江津市桜江町の自然豊かな山間の道を走っていると、今井美術館という看板と、周りの緑に映える白い建物が見えてきます。今回の取材先今井産業株式会社(以下、今井産業)は、総合建設業でありながら、今井美術館の運営という文化事業も手掛ける、特色ある企業です。

桜江町と共に歴史を刻んできた今井産業は、地元の方にとってどんな存在なのでしょうか。そして、働く人たちの素顔、仕事のやりがいや、採用にかける想いとは?

まず初めにお話を伺ったのは、今井産業の4代目を務める、代表取締役の今井久師さん。総合建設業として、土木工事、舗装工事、建築工事という3つの部門を持ち、創業当時から地元と深くかかわり事業展開してきた今井産業の、発足当時のエピソードから教えていただきました。

今井さん
今井さん

今井産業は、創業者である祖父の「自分の山から木材を切り出して、建物を建てたい」という夢からはじまった会社です。 なので最初は製材業をしていましたが、この辺りは災害が多いので、その復旧を地元と一緒にやろう!ということで土木建設業や、道路舗装業もはじめました。その後建築部門の強化も進めて、今では広島や東京に支店もあります。

地元の課題を解決するために1つずつ事業を増やしていった今井産業は、桜江町と二人三脚で歩んできたと言っても過言ではありません。そんな今井産業の地元愛は社訓にも込められているそう。

今井さん

「事業を通じて地域社会の発展に貢献する」というのが先々代の頃からの社訓です。製材業、土木建設業を通じて、私たちの関わる地域、関わる人々はすべからく幸せにしなきゃいけないというポリシーでやっています。地域を豊かにすることが、我々のテーマでもありますから。

Q.地元ではどんな事業に携わりましたか?

今井さん

この辺りは大きな河川があって水害が多いので、堤防のかさ上げ、道路の改良、トンネル工事、それに付随して公共施設の移転や再構築など色々ですね。うちは土木工事、舗装工事、建築工事がありますから、それらに広く関わらせていただきました。

単純に「何かを造る、何かを直す」ではなく、まちづくりそのものに携わってきた今井産業。これまでに、旧桜江町役場や川本町、邑南町、邑智郡の小学校や高齢者施設など、地域の方々の生活に無くてはならない多くの施設を手掛けてきたそう。

社員の皆さんもそのあたりにやりがいを感じている方が多いのでしょうか?

今井さん

そうですね。災害や除雪など、緊急時には駆けつけなければならないので大変な時もありますが、地域に密着した仕事というところに、社員もやりがいを感じてくれてると思います。

Q.今井美術館の運営も地域貢献の1つという位置づけですか?

今井さん

そうですね。2代目が美術に造詣が深くて、コレクションとして持っていたものを地元の方に見ていただこう…というところからスタートしました。 今では、様々な作家さんの個展や院展まで誘致できるようになりました。小さな美術館で、こんなに東京から離れた地域にあるけれど、地域の方に本物を見てもらいたいですから。子供たちには授業の一環なら、無料で開放させていただいてます。

歴代の経営者たちが育んできた今井産業の地元愛。それが従業員の皆さんに受け継がれ、更に発展している姿は、まちづくりの在り方とも重なって見えるようでした。

今井美術館

続いて、今年で創業92年を迎え、100周年まで数えるほどとなった今井産業の今後のビジョンについて伺いました。

今井さん

土木部が建築部のために、建築部が営業部のために、営業部が美術館のために…と、お互いが認め合う社風にしたいと思っています。 「自分が、自分が」ってことではなくて、みんなで頑張ったからこそ今があり、これからも頑張るからこそ後輩のために残してやることがあるんです。私もいつまでもおりゃあしませんが(笑)、少なくとも100周年は今の社員と共に迎えたいと思っています。

今井さん

周りの気持ちがなごむような明るい笑顔で語る今井社長からは、桜江町だけでなく社員の皆さんへの熱い想いもひしひしと伝わってきました。

そんな今井社長は、大学卒業後に一度広島県で就職し、地元に帰ってきたUターン者とのこと。地元に戻ったきっかけは何だったのでしょうか?

今井さん

当時は社長を目指そうなんて思っていませんでしたが、僕も地元が好きなんですよ。だから、いつかはこの地域で仕事をするんだろうな…と、おぼろげながら思っていました。 桜江町は、よく何も無いところと言われるんですけど、逆に伸びしろがたくさんあるということだと思うんですよね。だから、一度地元を離れた人も鮭のように戻ってきてほしいです(笑)。

「何もない」ことを「伸びしろ」と表現する今井社長の力強い言葉は、桜江町の明るい未来を連想させるよう。 これからも地元と共に成長するべく、更なる飛躍を目指す今井産業ではどのような人材を求めているのでしょうか?今井社長から求める人材と求職者へのメッセージをいただきました。

今井さん

我々の拠点は江津や桜江町だけではなくなりました。広島や、松江、東京で頑張ってくれてる職員もいます。なので、一概に江津が好きな人に来てほしいということではなくて、「地域のために何かをしたい」と思ってくれる方に来てほしいです。自分の仕事を通じて地域が変わっていくことの素晴らしさや楽しさが分かると思いますよ。

続いて、人事課長の肥川靖隆さんに採用について教えていただきました。多数の部門を抱え、様々な職種の求人を出している今井産業ですが、特に採用を強化している部署や職種はあるのでしょうか?

肥川さん
肥川さん

特に採用に力を入れているのは「現場監督」です。これは、土木・建築・舗装、いずれも大勢の方に入っていただきたいと思っています。それから「現場技能者」と呼んでいますが、建設重機オペレータとして活躍してくれる人材も募集しています。

Q.中途採用は経験者枠のみですか?

肥川さん

未経験の方も採用しています。即戦力になってくれる方はもちろんありがたいですが、やる気があり、長く働いていただけることを重視していますので、チャレンジしたいという気持ちを持っている方なら大丈夫です!

Q.未経験から現場監督を目指すなら、どんな資格が必要ですか?

肥川さん

現場監督になるためには、施工管理技士の資格が必要です。これは工事によっていくつか種類があって、我々の事業では土木施工管理技士、建築施工管理技士の2つが、現場監督に必要な資格です。この資格を取るには実務経験が必要なので、未経験者の方は入社後に取っていただく形になります。

今井産業では未経験者の採用を進めるに伴い、入社後2年間、島根県立東部高等技術校に通って土木の基本を学べる制度を作っています。3年前から始まったこの制度、現在は高校新卒の方が対象ですが、今後は若年の希望者は参加できるように制度を拡充していく予定だそう。

肥川さん

この制度は社内で「国内留学制度」と呼んでいます。社員として行ってもらうので給与は毎月出ますが、学校に通っている2年間は一切出社しなくて良いんです。 実は、土木分野の技術者を教育する機関が島根県西部にはあまりないんですよ。そういったところを補いたいという気持ちもあってこの制度ができました。

ここまで手厚いサポートをしている企業は、県内にはなかなか無いそう。

続いて、建築部門の教育体制についても伺いました。

肥川さん

建築部門には国内留学制度はありませんが、キャリアマップを作って約10年で一人前の現場監督になれるよう目標設定し、先輩から後輩に技術を伝えています。

今井産業では研修体制だけでなく、「施工管理技士の1級の資格取得で10万円支給」などの祝い金制度や月々の手当のアップなど、社員の皆さんの頑張りに対して手厚いサポートをしています。

「大変だけど会社が頑張りを見ていてくれる」、「責任は重いけど地元の方が自分の仕事に喜んでくれる」、それが分かるからこそ今井産業では社員の皆さんがいきいきと、やりがいを持って働けるのかもしれません。

会議風景

最後に、求職者の方へのメッセージをいただきました。

肥川さん

私もUターンなんですけど、この地域ってパラダイスじゃないんですよ。それなりに問題や不便さがあったりします。でも、都会より田舎の方がやったことの影響力ってパッと出るんですよね。都会だったら動かせないことがあるかもしれないけど、ここだったら自分のちっちゃい力でも頑張れば少し動く部分がある。問題や課題があっても、それを解決するのを楽しんでいけば良いんじゃないかな。

今井社長も肥川さんも地方であることを柔軟にとらえ、一見デメリットに感じられる地域の特性すら、楽むように語ってくれました。

今井産業は事業展開のみならず福利厚生面も柔軟で、男性の育休取得者もいるのだとか。この前向きさと柔軟さ、そして実行力が、今井産業が地域の皆さんから頼りにされる所以なのかもしれません。

続いて、従業員代表として建築部の山下宗士さん、土木部の錦織敦司さんにお話を伺いました。

山下さんと錦織さん

Q.この仕事を選んだきっかけは何ですか?

山下さん

私はハサミとセロハンテープがあれば泣かずにずっと遊んでいた…というくらい、小さい頃から工作が好きだったので、いつか大きいものを造りたいと思っていました。大工さんとか、設計も一度は考えたんですが、生まれも育ちも江津なので地元の今井産業に入社して、今は施工管理という形で建築に携わっています。

錦織さん

僕は高校の時に環境科学科という学科で土木を専攻していたんですが、勉強していくうちにどんどん面白くなって、そのまま専門学校の土木科に進学しました。専門学校は広島だったんですけど、働くなら島根が良かったので「規模が大きくていろんな仕事もできそうな…」と惹かれた今井産業に入社を決めました。

地元で働きたいという夢を持って入社した山下さんと錦織さん。それぞれ部署は違いますが、どのようにキャリアを重ねていったのでしょうか?

山下さんの所属する建築部では、1年目は現場を回り、まずは工事写真の撮り方から覚えていくそう。その後は事務所の書類整理や、図面を見る練習をしながら、徐々にできることを増やしていくのが基本の流れだと教えてくれました。

山下さん
山下さん

それができるようになったら、CADで図面を書いたり、原価やお金の管理も覚えないといけません。決まった金額の中で利益を残しつつ工事ができるよう、様々な管理をするのも建築の現場監督の業務の1つなんです。

入社から13年目、今では第一線で現場監督として仕事をこなしている山下さんですが、どういった点にお仕事のやりがいを感じているのでしょうか?

山下さん

今担当している現場はとても複雑な構造なので、考えさせられることが多くて大変だったんですけど、それが1つひとつ組みあがっていくのを見ていくと、ものすごい達成感を感じます!我々の仕事って、出来上がるものが大きいですし、地図などにも載りますからね。このやりがいは、他の業種ではなかなか味わえないんじゃないかなと思います。

子どもの頃に思い描いた「大きなものを造りたい」という夢を叶えた山下さん。現場の大変さを語りつつもその表情は笑顔で、心から仕事を楽しんでいるのが伝ってくるようでした。

続いて、土木部での研修やお仕事について錦織さんに教えていただきました。 土木部では、橋、道路、トンネル、ダム、堤防などを造るための測量や設計、資材の手配などをしているそう。

錦織さん
錦織さん

土木部も建築部と同じように先輩と現場を回って、写真撮影から覚えていきました。その次は山を削るための測量や、そのための杭を打ったり。杭が斜めだと削る角度も斜めになってしまうので、実は責任重大です。 橋を作る時なんかはミリ単位の世界ですよ。造るものはものすごく大きいですが、こんなに厳密な仕事なんだよ…って先輩に教えてもらいましたね。

Q.現在入社7年目、どんな業務を担当していますか?

錦織さん

CAD使ったり、座標を見ながら計算して、そこに必要な資材の発注、業者さんとの調整など、だいぶ任してもらえるようになりました。

Q.仕事のやりがいや今後の目標は?

錦織さん

まだ自分1人で現場を見る立場になっていないので、責任者として1つのものを造れるようになりたいですね。仕事のやりがいは、やっぱり自分が携わったものが完成した時と、それをいろんな人に使ってもらえたときじゃないかな。

Q.山下さんの今後の目標は?

山下さん

建築の現場って色んな業者さんが出入りするので、安心で安全な現場づくりをしていきたいですね。それから、我々の仕事ってお客様がイメージする二次元を三次元にすることだと思っているので、お客様の理想に近い建物を作れるよう、頑張っていきたいです。

それぞれの目標に向けて邁進している山下さんと錦織さん。楽しく仕事を続けられているポイントはどこにあるのか教えていただきました。

雑談風景
山下さん

会社の雰囲気が良いというのが一番ですかね。上司も先輩も後輩も、みんな良い人でざっくばらんな話もできます。仕事で失敗したときに「もう今日は飲みに行こう!」って先輩が声を掛けてくれたこともあります。ただ、責任を感じて僕がおごりましたけど(笑)。

その他にも、休みの日にバーベキューや釣りをしたり、一緒にゴルフに行くこともあるそう。職場に気心の知れた信頼できる仲間がいるからこそ、前向きにチャレンジを続けることができるのかもしれません。

実は子育て中のパパでもある山下さん。休みの日は子どもと公園に行ったり、DIYで壁紙を張り替えたりと、お休みもアクティブに過ごしてしています。

山下さん

僕は今年2月に本社に帰ってくるまで5年間東京支店で勤務していて、そっちで結婚して子供も授かりました。子育ては絶対に田舎が良いと思っていたので、島根に帰りたいなと。妻は引っ越してから都会と田舎のギャップを感じてましたけど、地域の人がみんな温かいので、それほどストレスを感じずにのびのびと暮らしてますね。

Q.錦織さんの楽しく仕事をつづけられるポイントは?

錦織さん

毎回何か新しい発見があるのが楽しいです。現場ごとに場所も違うし、やり方も違う、人も違うので全然飽きが来ないんです。 探求心とか、チャレンジ精神がある人は楽しく続けられるんじゃないかと思いますよ。

現場風景

Q.お休みの日は何をしますか?

錦織さん

休みの日は出掛けることが多いですね。登山とか。仕事も山の中なんですけど、プライベートでも山の中に(笑)。逆にこの仕事しているから、登山道にある木で造った道なんかを「これは造るのは大変だろうな…」という目線で見てしまいます。

それぞれに充実したオフを過ごしている山下さんと錦織さん。休日にはしっかりリフレッシュし、メリハリのあるワークライフバランスを保っているよう。

最後に求職者の方にメッセージをいただきました。

山下さん

現場監督ってきついイメージがありますけど、完成したときの達成感がすごいので、ぜひ一緒に建物を造り上げて、その達成感を味わいましょう! あと、東京支店もあるので、島根の企業に居ながら東京に行けるチャンスもあります。僕も島根ではありえない狭い敷地でいかに工事をするかなど、良い経験をさせてもらって自信に繋がりました。

錦織さん

土木業界には新しい技術がどんどん入ってきているので、そういう技術に一緒にチャレンジしてくれる若い人に来てほしいですね。 先ほど話した測量のために杭を打つ作業なんかは、今後なくなっていくかもしれません。重機が勝手に衛星から位置情報を取得し、自動で計算して掘ってくれたり、図面も3Dでゲームみたいなものも作れます。

3D図形
3D図形
錦織さん

土木って以前は肉体労働のイメージがありましたけど、今はそれも変わってきています。新しい技術を吸収して一緒に頑張ってくれる仲間を待っています!

山下さんと錦織さんの話を聞いていると、こちらまでワクワクしてくるよう。今井産業の発展はトップの熱い想いだけでなく、目標を持ってチャレンジを続ける若者が大勢いるからなのかもしれません。

この土地の人々に寄り添い、共に発展してきた今井産業は、これからも地域と二人三脚で進化を続けることでしょう。

現場風景

(2020年10月取材)

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