株式会社ひょうまの求人情報

仏壇や墓石だけじゃないことを知ってほしい
事業づくりを通して企業の未来を一緒に作りませんか?

医療、福祉(島根県 益田市)

島根県を中心に仏壇・仏具の製造・販売でその名を知られる株式会社ひょうま(以下、ひょうま)。マスコットキャラクター「ひょうま君」が出演するTVCMは島根県民には馴染み深く、地元では抜群の知名度を誇る企業です。
島根県益田市に本拠を置き、仏壇・墓石事業のみならず、葬儀事業や介護事業のほか、ITや不動産、学習塾経営などの事業を傘下に収め、多角的に展開するホールディングス企業となっています。

そんなひょうまの成り立ちや、多角経営化が進んだ経緯、企業としてこれから進む方向性などを、専務取締役の吉田忍さんに伺いました。

Q.御社の成り立ちについて教えていただけますか?

元々は鳥取で呉服店を営む兵間家の出である祖父・重信が、手先の器用さとものづくり好きが高じて、知り合いに弟子入りして仏壇造りを学び、1946年ごろから島根県浜田市を拠点に、仏壇の修理業をスタートしたのが最初です。
当時は仏壇が一家に一基あるのが当たり前の時代でしたから、各顧客宅へ住み込みながら修理を請け負っていたそうです。
その後、1948年に初の実店舗となる兵間仏壇店を開店し、これが現在のひょうまの創業ということになっています。

その後、1971年に益田・木工団地に株式会社兵間仏閣堂を設立。翌1972年には松江、津山(岡山県)、小倉(福岡県)、可部(広島県)に、さらに1973年になると大田、宇部(山口県)、出雲に出店し、それ以降も目を見張る圧倒的スピード感で店舗数を増加。その手腕には目を見張るものがあります。

祖父・重信は経営者としてはかなり豪快な人でした。気前がいいというか、人に振る舞うのも好きな人で。
会社が軌道に乗り始めた1974年頃から自宅に尋常ではない大きさの業務用冷蔵庫を設置して、白菜の漬物を大量に作り始め、作った漬物はお客さま、お得意さまだけでなく友人知人と広く配っていました。その漬物はとても美味しいと評判で、浜田のお客さまが店売りと勘違いして、益田市内の漬物屋を探し回ったという逸話まで残っています。とにかく人に喜ばれることをするのが大好きな祖父でした。

また、重信さんは当時としては珍しく、雇用対象に視覚や発話に障がいがある人や、身体的な不自由のある人、あるいは生活に困窮している人を雇用することが多かったそう。それもこれも重信さんの「困っている人の役に立つことを全力で行う」精神に基づいたものだったと吉田専務は言います。

その精神は、重信さんだけでなく、その妻・静香さん、そしてふたりの娘であり、吉田専務の母でもある香代子さんにも受け継がれていました。

2000年に現在の弊社介護部のもとになった、特定非営利法人ひなたぼっこが新設されました。立ち上げたのは私の母・香代子です。
立ち上げのきっかけは、祖母の静香が一人住まいの老人から寂しい老後を過ごしている話を聞き、「老後みんなで楽しく穏やかに過ごせる場所を作りたい」と願っていたのを母が聞いていたことですね。祖母の意志を継いだかたちです。
当時はグループホームってまだ認知度も低くて、全国的にも数か所程度しかなかったので、母はそれを立ち上げるべく会社の反対を押し切って、大阪などへ研修などを受けに行くなど努力を重ね、ついに立ち上げました。

立ち上げ後、次々とグループホームを開所。運営規模が大きくなったことで、ひょうまの一事業となったそうです。
この他の事業も、一族の誰かがやりはじめたことが元になったり、ご縁あって傘下に組み入れたりするかたちで、現在のひょうまホールディングスが形作られていったと言います。
新規事業の立ち上げから事業拡大までの速さは兵間一族に受け継がれる“商いのDNA”がなせる技なのかもしれません。

Q.現在の社員構成について教えていただけますか?

株式会社ひょうまのみだと全体で280名ほどになります。40代の年齢層が一番厚めで、男女比は女性が6割以上在籍しています。この比率は介護事業によるものですが、本社も女性社員が多いんですよ。
それと中途で未経験から入る人も多いですね。介護事業でも未経験で入社するケースは結構あります。

Q.女性の多い職場ということですが、女性活躍を推進する取り組みを教えてください

子育てなどと仕事が両立できるように、時間単位で休みが取れる制度を設けています。お子さんの具合が悪くなって急に呼び出されたり、参観日のような学校行事にちょっと抜けられたりできるようにしています。

子を持つ親世代の女性や、自身の親の介護などがある女性からは、とても喜ばれているとのこと。この制度、非常に需要が多そうですね。
もちろん産休育休制度もしっかり整備済みで、現在のところ取得率は100%。男性の育児休業取得も推進しているそうです。

また、制度化されてはいないものの、社員の要望による勤務時間の変動にも対応していて、出社・退勤時間を状況に応じて変更することや、正社員の短時間勤務なども可能にしているとのことでした。

Q.現在企業として抱える課題はどんなことになるでしょうか?

弊社で最も厚みのある世代が40代ということで、やはり若い世代にどんどんと入ってきてほしいという想いがあります。

メイン業態が仏壇と墓石というイメージが強すぎるのか、若い世代からは斜陽産業と思われがちな現実があると語る吉田専務。
若い世代の関心を惹くという意味でも、いろいろと事業展開していることを表に出していきたいと考え、家族葬サービスを展開しはじめたのだと言います。

若い世代の人たちに「おもしろい」「やってみたい」と思ってもらえるような魅力的な事業を今後展開していかないと、今後の存続が危ぶまれるという話は社長ともしていますね。
社外に向けて「ひょうまって実はこういう会社なんだ」とPRしていく必要があることを常々感じていて、今は家族葬のTVCMを通して前面に出しつつ、InstagramなどのSNSでの発信もしています。

併せて、経営陣としてどのような職場にしていきたいのかという展望についてもお聞きしてみました。

そうですね。やはり前向きにいろいろと取り組める環境を作っていきたいですね。作業や仕事に追われるのではなくて、やり甲斐をもって取り組める環境が大事だと思っています。

真剣な眼差しで一言一言丁寧に答える吉田専務の姿は、本当に社員の皆さんのことを大事に考えていることが窺えました。
会社はもちろんですが、社員がしっかりと成長できるようにしたいという考えの一端には、重信さんの精神が孫である吉田専務にもしっかりと受け継がれているように思えます。

ここで、現在働いている社員の方にもお話を伺ってみました。
ひょうまの石材部で班長を務める福場涼雅さんです。

福場さんは生まれも育ちも島根県益田市。市内の高校を卒業後、広島・三次の測量会社に就職し、益田市内の同業他社へ転職。そちらを退職後、ハローワークでひょうまの求人を見つけたのが入社のきっかけだったそうです。
なぜ墓石を作る仕事を選んだのでしょうか?

ハローワークで求人を見たときに、「お墓はどうやって作って建てるのか?」と疑問に思ったのと、単純に面白そうだなと思ったんですよね。で、そのまま応募しました(笑)

まったくの別業種からの転職ですが、面白そうという気持ちが強く不安はあまりなかったようです。とはいえ未経験からの出発。入社後の研修はあったのでしょうか?

先輩と一緒に現場へ行き、実際に仕事をしながら慣れて覚えていくという流れでしたね。いわゆるOJT(On the Job Training)が半年ほどありました。
最初の仕事はお墓の洗浄でしたね。山の上にあったお墓を霊園へ移設するというご依頼で、元の場所にあった墓石を一度引き取って、移設までの間に墓石をきれいにするという内容でした。

Q.やり甲斐はどんなことに感じていらっしゃいますか?

やっぱり一番は墓石を建てたときに「いいのが建った」「ありがとう」とお客さまから声をいただけることですね。何よりのやり甲斐になっています。

普段はお客さまとの折衝は少ないそうですが、島根県では今も自宅敷地内に墓を建てるケースがあるため、お客さまから直接感謝されることも多いのだとか。

これからの目標についても教えていただきました。

とてもきれいにお墓を建てられる先輩がいるんですが、今の目標はその先輩よりもきれいにお墓を建てられるようになることですね。
“きれいに建つお墓”のポイントはいくつかありますが、コンクリで作る土間の仕上げやコーキングがとても大切なんです。

コーキングとは目地材を使って隙間を塞ぐことですが、ヨレていたり、拭き上げで目地材がほんの僅かでも残っていると、お墓の出来栄えに大きく関わってくると福場さんは言います。
技術もさることながら、お墓を建てる側として、お客さまの視点に立てているのかどうか、最初から最後まで油断なく作業できるかどうかが大事。先輩の持つその姿勢も含めて超えていきたいと熱く語ってくれました。

そんな福場さんに、将来の仲間たちに向けたメッセージをお聞きしました。

お墓を建てるため外での仕事が多く、夏の暑さや冬の寒さは避けられません。ただ、それが気にならないくらいに建てることが楽しいんですよね。 お墓を扱う仕事なので、言い方としては不謹慎なのかもしれませんが、建てるのは楽しいです。一見するとただ石を積んでいるだけのようにも見えますが、そこには緻密な作業があり、それを駆使して、いかにお客さまに喜んでもらえるかを考え、磨き上げた自身の腕で実現していく。そこに大きな楽しさが潜んでいるんです。
ぜひ一緒に働いて、そうした楽しさを見出してくれたらなと思います。

続いて、ひょうまホールディングスの総務部で働く松本史織さんにもお話を伺いました。
松本さんも地元・益田市のご出身。高校卒業後に岡山県内の大学へ進学。看護学を学び、看護師の資格を得て、岡山市内で精神科看護師として就職したという経歴の持ち主です。なぜ、ひょうまを選んだのでしょうか?

岡山市の病院を辞めてから、地元に戻りたいという気持ちもあって益田市に帰ってきました。
帰ってきてから、資格を活かして地元の病院へ・・・というのも考えていたんですけど、病院にこだわらずに就職先を探し始めて、最初に見学に来たのがひょうまだったんです。

見学時に会社の丁寧な対応や説明、さらに社内の雰囲気の良さに惹かれてひょうまへの入社を決めたのだそう。
看護師から一企業の会社員、業務が多岐にわたる総務職への転職。慣れるまでが大変だったのでは?

他の部署でもそうですが、実際に仕事をしながら覚えていくスタイルでした。と言っても難しいことをいきなりやるのではなく、ひとつずつ教えてもらいながらやっていく感じです。
最初は店舗売上のデータ入力や有給休暇の管理といったことを、実際に手を動かしながら覚えていきました。

総務としての仕事を少しずつ教わりながら経験していったという松本さん。入社してから約1年半が経つ現在、どんな仕事を任されているのでしょうか。

入社当初は社内中心に関わることが多かったんですが、最近は広報的な業務も任されていて、社外の方と関わる機会が増えましたね。
広報といってもInstagramを通して、多くの人にひょうまのことを知ってもらうことがメインなんですけど、「こんな研修しました」とか「こういう人が活躍しています」とか、そうした情報発信を行っています。

Q.この仕事について感じられているやり甲斐はどんなことでしょうか?

総務の仕事は本当に多くのことが含まれていて、驚くほどさまざまな仕事をさせてもらっています。それが自身のスキルアップにすごく繋がっている実感もあります。
もともと人と話すのがあまり得意ではないと思っていましたが、多くの人と関わるようになって意識の問題だと自己理解を深める機会にもなっていますね。
こうしたことがやり甲斐に繋がっていると思う一方、ホールディングスやグループ全体の人たちの支えになれる仕事をしているということにもやり甲斐を見出しています。

Q.女性が働きやすい職場だと感じるポイントを教えてください。

前職では1ヶ月前に勤務スケジュールを出し、同時に有給取得の希望を出す必要があったんですけど、ひょうまの場合は1週間前、場合によっては2~3日前でも有給希望が出せるようになっていて、突発的な急用でも柔軟に対応してくれるのが、女性にはありがたいところなんじゃないかと思います。

確かに小さなお子さんがいる場合、突発的に具合が悪くなることは往々にしてあるものです。直前でも休みを取れるというのは、やはり女性社員目線で見てとてもありがたいものですね。

Q.これからの目標などはなにかありますか?

先日、終活カウンセラーの資格取得のため、保険や相続について勉強する機会がありました。ひょうまでは学ぶ機会が多く用意されています。私もそうした機会を活用したいと思っていて、本社勤務の総務職のため、現場の仏壇や葬儀のことなど、わからないことも多く、しっかり理解するために学びを重ねて、現場のサポートをよりいっそうできるようにする、というのが直近の目標ですね。

入社1年半という期間ながら、今以上のパフォーマンスを出していきたいと意気込む松本さん。仕事を続けるポイントはなんでしょうか?

ひょうまでは面談含め、上長と話をする機会が多くあり、評価している内容を直接的・具体的に示してくれます。「しっかり自分を見ていてくれているんだ」という安心感がありますし、面と向かって褒められることが、モチベーションアップに繋がっていると思います。

社長を含めて距離感が近く、フラットで和やか。同僚でありながら家族のような空気感が社内にあることが、松本さんの話から窺えました。

また、益田市に戻ってきてよかったと思う点についても訊ねてみました。

高校卒業後に岡山へ行ってしばらく、“家族と過ごす”ことについて考えることはありませんでしたが、戻ってきてみると、高校生まで家族と過ごしていたときの関係性や感覚とは大きく変わっていると感じました。
今は家族とゆっくり話したり、どこかへ出かけたりといった何気ないことが、自分の中で癒やしになっていると思います。

有り体に言えば、離れてわかる家族のありがたみでしょうか。
一度離れて、Uターンしてきたからこそ得られた気づきとも言えるでしょう。

最後に、吉田専務に今後どのような人に入社してもらいたいのか訊ねました。

やはり若い世代の方に入ってきていただきたいと思っています。
ホールディングスでは事業領域が広い分、管理するところが多く、やってもらう仕事も幅があります。いい意味でこだわりを持たず、多方面で前向きに挑戦できる人、楽しんで仕事に取り組める人が望ましいです。
また、いろいろな部署とのやり取りもあるので、柔軟な考え方ができればなお良いと思います。

ひょうまは残業もほぼありませんし、有給もしっかり取れる環境。居心地がよく長く勤めていきやすい職場だと自負しています。決してブラックじゃないですよ(笑)

それと若い人ばかりでなく、ひょうまに新しい風を吹かせてくれる人にもぜひ来てもらいたいですね。これまでの経験を活かして、新しい事業を一緒にやっていける、挑戦していける人がいればと思います。

将来の世代交代を見据えて、益田のみならず、市外、県外も含めて若い世代に来てほしいと考えている吉田専務に、UIターンという観点で、益田の良いところも伺ってみました。

益田という土地は非常にいい場所です。海があり山があり自然豊かな川があり、気候的にも山陰地方の中では最も過ごしやすいと思います。
私自身、ここを離れて京都で暮らしてきた経験があるので、余計にそう思いますね。
空気もきれいだし、ゴミゴミしていないからゆったりとし生活が送れる場所です。まずは一度益田まで足を運んでみてほしいですね。

幅広い業務を展開しながらも、今ある強いイメージから変わっていけるよう企業のリブランディングを推し進めているひょうま。豊かな自然と文化遺産にあふれた暮らしやすい街で、これからのひょうまを作っていく仕事に携わりませんか?

(2023年12月取材)

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