株式会社パティスリーガレットの求人情報

一人ひとりの個性を活かして輝ける場所。
お客様の笑顔が煌めく瞬間を一緒に作りませんか?

洋菓子製造・販売(島根県 松江市)

島根大学の学生が多く暮らすまち、松江市学園。メインストリートである学園通り沿いには多くの店舗が立ち並び、市内でもひときわ賑わいのあるエリアです。賑やかな通りから少し奥に入ったところに、パティスリーガレットの店舗があります。
クリーミーでコクのある風味が人気の看板スイーツ「学園チーズ」を筆頭に、人気のショートケーキやシュークリーム、伝統的な焼き菓子、季節限定のスイーツなど、味はもちろんビジュアルも美しく豊富な品揃えで、長年地域に愛されている洋菓子店です。

大切な人と過ごすかけがえのないひと時を彩り、味わうすべての人たちを笑顔にするお菓子を提供したい。そんな想いを胸に創業され、これまで15年間この地でお店を運営してこられた武田竜一社長。大切にしてきた洋菓子作りに込める想いや、若手スタッフ育成の取り組み、働きやすい職場づくりなどについてお話を伺いました。

Q.お店の特徴を教えてください。

昔から心がけているのは、小さなお子さんからご年配の方まで、どなたでも入りやすくて、買いやすいスイーツの提供です。ここ最近、原材料価格の高騰が続いていますが、だからといって商品を値上げして、今まで月2回買いに来てくれたお客様が月1回になってしまうというのはできるだけ避けたいなと。当店のお菓子を口にすることを楽しみにしているお客様から、楽しむ機会を奪いたくないですね。

素材や製法にこだわり、美味しさを追求してきたパティスリーガレット。昨今の卵、油脂、乳製品等の原材料価格高騰の影響を受けつつも、なんとか値上げをせずに販売を続けたいというのが、武田社長の想いです。この大きな試練をどう乗り越えようとされているのでしょうか?

まずは生産効率アップを考えて、製造工程の見直しや作業効率改善を模索しながら日々研究を重ねることで、生産コストを抑える努力をしています。これまでの例ですと、一度原材料価格が上がると下がることはないので、今後もこのような問題はずっと続いていくと思います。だから簡単に商品価格に転嫁するのではなく、なるべく企業努力でなんとかしたいと考えています。

このように常日頃からお客様に喜んでもらうための企業努力を怠らない武田社長。こまめにお店に足を運んでくださるお客様を飽きさせることのないよう、新商品の開発にも余念がありません。

新商品は3ヶ月に1回くらいのペースでシーズンごとに出しています。それ以外にも、スタッフが自己研鑽のために自ら企画した新商品の開発も行っています。最近では、卵不使用ケーキ「天使のノンエッグショートケーキ」を開発したスタッフもいます。自身の子どもが卵アレルギーなので、同じようなアレルギーに悩む方にも喜んで欲しいという想いから開発したと聞いています。

若手スタッフたちが持つ、自分にはない観点や発想を大切にしたい、と武田社長。若手パティシエたちの成長を願い、積極的に自らのアイディアを表現できる機会を設けているそう。

基本的な知識や技術が備わるには、新卒だと通常1年くらい経験が必要になりますが、私は経験よりむしろ彼らの意欲を大切にしたいと考えています。商品開発に挑戦することが本人の糧になりますし、モチベーションアップにも繋がるので、若いうちにどんどんチャレンジして欲しいですね。

パティスリーガレットには、学生アルバイトを含め、現在40名以上のスタッフが勤務しています。特に将来パティシエとして活躍したい、と考えているスタッフに対しては、長期的な育成が必要となります。昔から職人の世界では「先輩のやり方を見て学ぶ」という一方的な指導方法が通常とされてきましたが、時代は変わり、今の若手教育に同じやり方は通用しない、と武田社長は言います。

目で見て覚えなさい、察しなさい、みたいな教え方ではもう駄目なんですよね。まずは教える側の我々が、自分の時はこうだったとか、こんなこと教えてくれる人いなかったとか、そういう古い概念を捨てないといけないです。そして、できるだけ明確な基準を示すようにしています。これくらいのクオリティの仕事を、このくらいの時間内でできるようになりましょう、というように。

さらにこのような認識を全員で共有するための、一冊の「推薦図書」があります。

有本均さんの「全員を戦力にする人財育成術」という本があって、ここに書いてあるのは、1.基準を示す、2.教える、3.要求する、4.評価する、なんですけど、必ずこの順番を守るように気を付けています。ただ、日本人が一番下手なのが4の「評価する」なんですよね。「早くできるようになったね」でもいいし、「後輩に教えられるようになったね」でもいいのですが、この「評価する」があるかないかで、人の育ち方が全然違ってくるということをみんなに伝えています。本人の努力に対するフィードバックをちゃんと与えてあげることで、人が育つんですよね。これは本当に大事です。

Q.採用活動や福利厚生についてお聞かせください。

やはり即戦力のパティシエがまだ不足しているので、特に都市部で経験を積んだパティシエの採用を強化しています。そして都市部との所得格差を考慮した給与設定や、福利厚生の充実、暮らしに関する情報提供など、UIターン就職でネックに感じる部分を少しでも取り除きたいと考えています。

自身もUターン者である武田社長。できる限りUIターン者の立場に立って、働きやすく、魅力的な会社づくりを進めています。

まず子育てや家庭と仕事の両立という面では、育休以外にも柔軟なサポート体制を整えています。例えば、子どもの行事や通院の際は、途中で仕事を抜けられるように融通を利かせたりしています。

さらにスタッフの健康増進のため、スポーツジムの会費を会社が半額補助する制度もあるとか。心身共に健康であることが、本人にとっても会社にとってもメリットがあるということで、お互いがWin-Winの関係で働ける職場づくりを目指しています。

未来あるパティシエたちが、その力を十分に発揮できる職場を作り上げていきたい。

武田社長には、パティシエたちの成長を全力で支える温かい想いが溢れていました。

続いて、今年Uターン就職した2名のパティシエにお話を伺いました。
佐川聖弥さんは、松江市出身。製菓専門学校を卒業後、神戸で4年間の修業を経て、パティスリーガレットへ入社しました。

Q.入社のきっかけは?

もともと松江市出身で、入社前は神戸で修業していました。Uターンを決めて就職先を探していたとき、パティスリーガレットは“昔ながらの町のケーキ屋さん”みたいな雰囲気があって。キラキラに着飾ったケーキではなく、幅広い年齢層の方に喜ばれる素朴なケーキを丁寧に作っている印象がありました。僕はそれがとても好きで、ここを選びました。

お父さんもパティシエだという佐川さん。幼いころから父の背中を見て、将来自分もパティシエになりたいと思ったのはごく自然な流れだったといいます。

Q.神戸時代と比べて大変なことはありますか?

製造スタッフの人数が限られるので、一人ひとりの生産量や生産効率の改善は常に必要ですね。オーナーの武田さんやチーフたちと話し合って、例えば焼き菓子の窯の空き時間をいかに有効に使うか、といったことまで細かく決めていっています。そうすることで、常に窯が稼働している状態を作れるので、生産性が向上するんです。

確かに先ほど武田社長がおっしゃっていた、原材料価格の高騰を商品価格に転嫁しなくてよいように、限りなく生産効率を高める工夫を続けているとのこと。武田社長の経営方針が、しっかりと社内に浸透していますね。

正直、想像以上に忙しくてびっくりしました。神戸のときは多店舗展開だったので、個人店でこれだけ売上があるのはシンプルにすごいと思います。看板商品である「学園チーズ」などの人気商品を、SNSを使って魅力的にPRできていて、うまく集客できているのだと思います。あと、バックヤードでも笑顔で会話が弾むなど、従業員同士がめちゃくちゃ仲いいです。

そして佐川さんには、現在1歳半になるお子さんがおられます。

Q.夫婦共働きということですが、神戸から島根に戻っての生活はいかがでしょうか?

実家も近いですし、地元の知り合いもたくさんいるので安心感が全然違いますね。神戸では保育園の倍率が高くて入れなかったのですが、こちらではスムーズに入ることができました。シフト制で土日休みも取れるので、休日は公園に遊びに行ったり、家族との時間を満喫しています。

また、筋トレが趣味ということで、会社からの半額補助制度を活用してジム通いも楽しんでいるとか。仕事もプライベートも充実した日々を送られている様子がよく伝わってきました。

続いて、チーフを務める吉岡徹さんにもお話を伺いました。
吉岡さんは出雲市出身で、和菓子屋の長男だそうですが、小さい頃からケーキが好きで、弟さんに家業を任せて自身は洋菓子職人の道へ進むことに。大学卒業後は他業種で営業経験を積んだのち、全国各地でのパティシエ修業を経て、パティスリーガレットへ入社されました。

Q.パティスリーガレットを選んだ理由は?

家族の将来を考えて、長女が小学校に上がるタイミングで島根に帰ることを決めました。また、帰ったら自分の好きな味の店で働きたいという思いがあり、島根大学時代、シュークリームが美味しく、部活帰りによく食べていた、パティスリーガレットに入社しました。

入社の理由はシンプルに「自分が大好きな味の店だったから」。これまで愛知、兵庫、滋賀と全国各地の有名店で修業を積んでこられた吉岡さんですが、今後は地元に落ち着き、家族の生活基盤を整えながら、パティスリーガレットで力を発揮したいと語ります。

Q.各地で色々な経験を積んできたからこそ感じる、パティスリーガレットの良さとはどんなところでしょうか?

スタッフみんな人柄が良くて、コミュニケーションがしっかり取れているところですね。休憩室での雑談も楽しくて、とても雰囲気の良い職場です。

これまで吉岡さんが修業された店では、どこも決まって厨房の中が殺伐としていたとか。その空気感はトップが作り出すことが多く、その点パティスリーガレットは和気あいあいとしていて、それは武田社長の人柄によるものだと吉岡さんは言います。

武田社長は個人を尊重しながらも、しっかりみんなを引っ張ってくれます。好奇心の塊みたいな方で、色々なことに関心をもって意欲的に取り組まれるからこそ、この活気ある空気感が生まれるんだと思います。

Q.パティシエの仕事のやりがいはどのようなときに感じますか?

これは前の職場のときの話ですけど、ウェディングのケーキを専門でやっていたころ、僕が作ったケーキを出したら、感極まった新郎新婦が厨房の中までハグしに来られたことがあって。僕としてはちょっとしたサプライズでメッセージを書いたり、デザートを追加したりしたくらいのことだったんですけど。やっぱりお客様に感動してもらえて、その喜びを直接表現してもらえたときは、それまでの苦労や疲れも吹き飛びますね。

自分が手掛けたお菓子を目で見て、口にして、喜んでくれるお客様の姿を目の前で見られる感動。それはおそらくすべての料理人や菓子職人に共通するやりがいとも言えるのではないでしょうか。

続いて、生菓子部門のリーダーを務める久家光梨さんにもお話を伺いました。子どもの頃からケーキ屋さんで働くことが夢だったという久家さん。出雲市出身で、松江の製菓専門学校を卒業後、新卒で入社して今年で6年目を迎えます。現在は、ケーキの仕込みや飾り付けを担当しつつ、全体を把握しながら最適な品出し数を決めるなど、責任の大きな仕事も任されています。

Q.入社した頃を振り返ってみていかがですか?

最初は、苺を載せたりピックを付けたりと、簡単な作業から始めて、先輩に教わりながら徐々に仕事を覚えていきました。商品数も多いので、名前と飾り付けを覚えるのに必死でしたが、3~4年経った頃には一通りの仕事ができるようになりました。SNSに私が作ったケーキの写真が上がると、コメントやDMで感想をいただくことも。お客様に喜ばれると嬉しいですし、作って良かったなと思います。

とても優しくおっとりした雰囲気が漂う久家さん。現在はリーダーという立場で後輩の指導にも奮闘中ですが、ご自身の新人時代は先輩から時に厳しい指導を受けたこともあったそうです。

私は後輩をうまく叱ることができなくて、それが今の悩みでもあります。やっぱりケーキ作りをずっと好きでいて欲しいので、作るのが嫌になったり、職場の空気が悪くなるような叱り方はしたくないんです。でも言わないといけないときもあるので、そのあたりはリーダーとしてまだまだ未熟だなと思います。

Q.仕事で悩んだとき、どのように解決していますか?

オーナーの武田さんや、チーフに話を聞いてもらっています。例えばこの後輩にどういう伝え方をしたらいいですか、とかそういう質問にも、いつも的確なアドバイスをくださいますし、「久家さんらしくやればいいんじゃない?」と声をかけてくださったりします。

まだリーダーの道を歩み始めたばかりの久家さんですが、温かく頼もしい先輩たちの支えによって、一歩ずつ頼れる管理職への階段を昇っているようです。これからの成長が楽しみですね。

最後は、パティスリーガレットの広報としてWEBディレクターを務める吾郷友香さんにお話を伺いました。出雲市出身の吾郷さん、こちらで働く前は保育士だったそう。

Q.こちらに入社したきっかけは?

保育士として楽しく働いていたのですが、体力的に大変な部分もあって。事務系で転職先を探していた時に、たまたま求人を見つけて興味を持ちました。採用条件に、一眼レフが使えること、Photoshop(写真編集ソフト)が使えることとありましたが、カメラが趣味だったのでどちらもできる!ということで。特にWEB関係の経験や知識はありませんでしたが、思い切って飛び込みました。

Q.具体的にはどんな業務をされているのでしょうか?

広報に関すること全般で、オンラインショップやウェブ予約の管理、お知らせの投稿といったホームページの更新からSNS発信、他にもプライスカードなどの装飾やイベント企画など販売促進に関わることも担当しています。

現在WEBサイトやSNSに掲載されている写真のほとんどを吾郷さんが撮影しているといいます。写真のクオリティが高く、Instagramのフォロワーは現在3,400人以上(2023年3月時点)と、多くの関心を集めています。

Q.どんな時にやりがいを感じますか?

SNSの企画や店頭イベントも担当しているのですが、その時にお客様から反響があると嬉しいですし、やりがいを感じます。「敬老の日」のプレゼント企画では、お孫さんが描いた似顔絵とお菓子が届くという内容に、とても大きな反響をいただきました。プレゼントが届いた方からお店にお礼の絵手紙が届いたり、電話が掛かってきたりして。もちろん私一人の力ではなく、色んな人の協力があって成功した企画ですが、やって良かったと思いました。

今までなかったWEBディレクターというポジションで試行錯誤しながらも、パティスリーガレットの魅力をより多くの人に広めるため、様々なPR戦略を打ち出す吾郷さん。きっとこれからも工夫を凝らしたプロモーションによって、パティスリーガレットの魅力を向上させ、さらなる人気店へと導いてくれるのではないでしょうか。

最後に武田社長から、求職者の方に向けたメッセージをいただきました。

おかげさまで、個人事業主の時は8名だった従業員も、今では43名になりました。企業が成長する喜びと同時に、従業員の背景にある生活も守らなければと、責任を強く感じています。私が経営で一番大切にしているのは、お菓子作りを通して、いかにお客様と従業員に満足してもらえるかを考えること。色々と厳しい時代ではありますが、今後もみんながやりがいを持ち、家庭を大切にできる職場づくりに励みます。

お客様の幸せを願って、誰もが笑顔になるスイーツづくりに邁進するパティスリーガレット。お話を伺い、多くのファンを惹きつけるその魅力の秘密が見えてきたような気がします。共に更なる高みを目指しながら、それぞれが個性を活かして輝ける場所がここにあります。あなたもここで、お客様の笑顔が煌めく瞬間を一緒に作りませんか?

(2022年10月取材)

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