ダイワボウレーヨン株式会社益田工場の求人情報
人に優しく、地球に優しい工場を目指して。
世界に誇れる繊維を紡ぎ、家族に誇れる仕事を!
繊維製造業(島根県 益田市)
JR益田駅から5分程度車を走らせたところにある、ダイワボウレーヨン株式会社益田工場(以下、ダイワボウレーヨン益田工場)。工場の近くを流れる川は「日本一の清流」の異名を持つ一級河川・高津川です。
ここで生産されるのは、化学繊維である「レーヨン」。このレーヨン、実は天然由来原料によって製造される繊維であり、環境に優しいエコロジー繊維として、さらに多様な機能を付加することのできる機能性の高い繊維として、今世界で需要が拡大しつつあります。
中でも高い技術力と手間暇をかけて製造されるダイワボウレーヨン製のレーヨンは世界に誇れる品質を保持し、世界中の衣類や日用製品に幅広く使われています。
そんな高品質なレーヨンを生み出すダイワボウレーヨン益田工場の工場長、庄野栄作さんにお話を伺いました。
Q.御社の事業内容は?
当工場は社名のとおり、レーヨンという繊維を生産する工場ですが、実は現在国内でレーヨンを作っているのは当社のみとなりました(2020年10月~)。レーヨンの需要は年々世界規模で高まっていて、生産量そのものは増加傾向にあるのですが、合繊繊維との価格競争に加え、中国・東南アジアなどで作られる廉価版レーヨンが台頭し、日本のレーヨン工場は次第に閉鎖されていきました。そして唯一残ったのが弊社というわけです。
国内では減少の一途をたどったレーヨン繊維ですが、今や日本人の生活に欠かせないものと認知され市場も伸びてきています。洋服はもちろん、フローリング掃除に使う不織布のシートや赤ちゃんのオムツ、人工の毛髪で作るウィッグに至るまで、幅広い日用品に加え産業用途にも多くのレーヨンが使われています。一方で、地域の皆さんや一般消費者への認知度が低い点は反省すべき点であり、マスメディア等を活用して、レーヨンの優れた機能・性能を広くアピールしていきたいと考えています。
弊社はあくまで川上の繊維製造メーカー(原綿)なので、繊維から生地を作ったり、生地を使って最終製品にするところは納品先企業様による工程で、具体的な商品名などは出せないのですが、吸湿発熱する肌着とか、最近よく売れていますよね?あれにもレーヨンが使われているんですよ。
なるほど、一枚着るだけでとても温かくなる、寒い冬には欠かせないあの製品、のことですね。おそらく日本中の老若男女が多数愛用しているに違いないあの肌着にも、ダイワボウレーヨン製のレーヨンが織り込まれているのです。
Q.レーヨンは何から作られるのですか?
レーヨンは、世界で最初に作られた化学繊維で、主原料は木材の主成分であるセルロースです。元々樹木(針葉樹・広葉樹)から得られる素材なので、生分解性に優れていて、やがて自然に還ることのできるエコロジカルな素材なんです。今、脱炭素・ESG経営・SDGs等々、何かと話題に上がったり推奨されているでしょう?レーヨンはそんなことが叫ばれるようになるずっと以前から、既にサステナブル、つまりは地球に還る・地球に優しい循環型の繊維だったわけです。
化学繊維、と聞くと自然由来のイメージと直結しにくいですが、レーヨンは木材を原料とする繊維で環境に優しく、「持続可能な社会のための取り組み」が世界中に広がる現代に非常にマッチした素材である、ということが分かります。
SDGs関連の取り組みの一例ですが、最近はGUCCIやH&Mなどの大手アパレルメーカーが「これからはリサイクルできる繊維を重視する」と大々的に宣言し始めています。例えばレーヨンを使う場合にも、森林認証のあるセルロースを使ったレーヨンを積極的に採用する、と言っているのですが、弊社の生産するレーヨンの原料は森林認証を取得していますし、よく比較される合繊繊維とのLCA(ライフサイクルアセスメント=製品やサービスに対する、環境影響評価の手法のこと)数値をとってみてもレーヨンは環境面で優れた点が評価されてきています。そういった背景もあって、弊社のレーヨンの生産量は増加傾向にあります。
中国など、より低い人的コストで大量生産されるレーヨンとの価格競争には勝てないものの、このように原材料の質まで追求されるようになりつつある、アパレル業界全体の「循環型社会」を意識したムーブメントは、ダイワボウレーヨンにとって間違いなく追い風です。
Q.生産量が増加傾向ということで、人材の採用も急務ですね。
そうなんです、採用活動は強化していますが、まだまだ地元の方にも弊社がどんな会社で、何を作っていて、それが最終的にどんな製品になっているのか、ということすら十分に認知されていないような気がしています。それは我々のPR不足もありますね。
先ほどの庄野工場長の話にもあったように、レーヨンを使って作られている製品は今の日本人の日常生活の中に溢れていて、多くの人にとって大変身近な存在であることは確かです。しかし最終製品そのものではなく、最終製品の元となる繊維を作っている工場だけに、なかなかピンとこない部分もあるのかもしれません。
Q.御社独自の人事制度や取り組みがあればお聞かせください。
弊社の母体は大和紡績株式会社ですので、福利厚生はかなり充実していると思います。例えば賃貸アパートの住宅補助が10年間は50%、11年目以降は25%出されたり、会社の寮に入居する単身者は家賃の2割負担で住むことができます。賞与も昨年の実績は年間4.5か月分でした。このご時世にしては手厚い方だと思いますよ。
コロナ禍の煽りを受け、大手企業であってもボーナスカットや減額が珍しくない昨今、比較的しっかりと賞与が支払われているダイワボウレーヨン益田工場。業績が好調であることや、財務体質が安定していることが伺えます。
Q.ファミリー制度という制度があると聞きましたが?
ファミリー制度というのは、若手の新人が入社してきたときに、ちょっとだけ社歴の長い先輩が育成担当としてマンツーマンで対応する制度です。業務指導はもちろんですが、私生活においても相談できる相手として、それこそ家族のように2年間みっちり教育にあたります。
この制度によって、教えられる方だけでなく、教える方も教え方を学ぶ機会になるので、お互いに成長することができます。
実際、入社当初は大人しく控えめな印象しかなかった社員が、ファミリー制度で「僕もぜひ誰かに仕事を教えたい」と自ら手を挙げたこともあって。そういう人はやはりどんどん伸びていきますね。そんなチャレンジ精神旺盛な人材を歓迎します。
Q.ダイワボウレーヨン益田工場での働き甲斐はどのような点にあると思われますか?
そうですね、各部門の力を合わせて、いいものを作っているということへの誇りを感じながら仕事できる点ですかね。先ほどお話したように、環境に優しく優れた製品を作っている、日本で唯一のレーヨン生産工場ですから。
もちろん、仕事は楽ではないですよ。生産現場では様々な苦労もあります。
当社従業員もお客様に汚れの無い高品質な繊維を届けようと必死になって生産活動に従事してくれています。日勤者・三交替者を問わず、みんな本当によく頑張ってくれています。
庄野工場長自身も、工場での製造オペレーターや品質管理部門での仕事など、様々な業務経験を経て今の立場になられています。
Q.求める人材像についてお聞かせください。
チャレンジ精神旺盛な人がいいね。現場は本当に大変な部分もあるけれど、頑張って乗り越えれば、また見える景色が変わるということを皆さんに知ってほしい。ぜひ当社で世界に誇れる製品作りを一緒にやりましょう。
続いて総務課に所属し、採用担当者としても活躍中の女性にもお話を伺いました。
入社5年目の寺戸麻琴さんは、益田工場のある益田市の出身で、大学進学のために一度は県外に出たものの、就職時にUターン帰郷され、その後転職でダイワボウレーヨン益田工場へ入社されました。
Q.入社のきっかけは?
前職では居酒屋で接客業の仕事をしていましたが、子どもを保育園に預けながら働くには、日曜祝日休みの仕事でないと厳しいところがあって。その条件で転職先を探した結果、当社にご縁がありました。
高校卒業後、奈良県内の大学に進学されたという寺戸さん。そのまま関西で就職することは考えなかったのでしょうか?
高校時代は関西地方に住むことや一人暮らしをすることに憧れて、奈良の大学を選びました。でも就職を考えたときに、知らない土地で働くことの不安があり、やっぱり家族の近くにいたいな、という想いも湧いてきて、地元での就職を決めました。
寺戸さんの自宅から会社までの通勤時間は車で10分未満と快適です。仕事と子育ての両立で日々忙しい寺戸さんですが、毎朝7時40分からの会社のラジオ体操には必ず参加するのがポリシーだそう。
Q.採用担当者として、どんな仕事をされていますか?
時々ハローワークへ出向いて、就職説明会で求職者に会社の求人について説明したり、採用関係の資料を作ったりしています。上司である秋吉課長と一緒に採用活動を行っていますが、最近では割と私に任せていただけることが増えてきました。
寺戸さんが採用担当になってから、まだ1年経っていないとか。初めのうちは秋吉課長の補助的な役割からスタートしたそうですが、元々おしゃべり好きな性格が功を奏し、採用イベント等でブースに座って学生などの質問に答えるうちに、徐々に採用活動を全面的に任されるようになったとのこと。
そんな寺戸さんの姿は、上司の秋吉課長の目にはどのように映っているのでしょうか。
彼女は非常にバイタリティがあって、どんどん挑戦していく人ですね。「私やります!」って自分から前に出ていく感じで。
さきほど庄野工場長がおっしゃっていた「求める人材像」に、寺戸さんの姿がぴたりと重なりました。
Q.庄野工場長が「採用に苦戦している」とおっしゃっていましたが、実際どのような状況ですか?
この工場での働き方は、三交替がメインになるのですが、三交替制に対するイメージというか、偏見というか、そういうのが根強くあって、採用が難しい部分があると感じます。
三交替勤務とは、24時間を8時間ごとに3つの時間帯で分け、交替で勤務する働き方のことを指します。病院や一部の製造業などで多く採用されており、24時間連続して稼働し続けるダイワボウレーヨン益田工場も例外ではありません。
三交替は、慣れないうちは戸惑いもあるかもしれないですけど、慣れるといい部分もたくさんあるんですよ。例えば、世の中の多くの人が働いている平日の昼間に休みになることが多かったり、多少不規則な勤務だからこそ、給与面も手厚くなっています。そのあたり、私から求職者の方々にもしっかりと伝えていきたいですね。
シフト勤務のため、生活リズムが一定にならない大変さはあるものの、深夜帯の勤務時には手当が上乗せされるなど、嬉しい待遇もきちんと準備されています。
Q.採用活動の中で、自分なりに工夫していることはありますか?
私自身が工場内の勤務ではないので、工場勤務の求人の説明をするときには、現場の人にできるだけ参加してもらうようにしています。高校生に向けての会社説明の場などでは、高卒の入社して間もない若手の社員に話をしてもらうと、やはり相手の高校生も相談しやすいのか、話が弾みます。
その他、会社説明用の資料を作る際にも、どのような資料にすると相手に伝わりやすいか、悩みながら作るという寺戸さん。会社の魅力が少しでも伝わるよう、見やすさと分かりやすさを追求しているそう。
それから、最近は新卒者の保護者に向けての説明も丁寧に行うようにしています。どうしても工場のイメージって、昔から3Kとか言われていたりして、学生の親御さんとか、我が子にあまり働かせたくないって思われがちなんですよ。そこをなんとか払拭したくて。実際、高校を卒業してすぐ当社に入って意欲的に働いている子もたくさんいますので、そのあたりが伝わるような説明を心がけています。
当社の母体である大和紡績株式会社は歴史の古い会社なので、70代以上の地元の方にはとても印象が良いんですよ。お孫さんが当社に入社すると、「あんた、いい会社入ってよかったねぇ!」って言われるくらい。ただ、先ほど寺戸が言いましたように、どうしても工場勤務に対するマイナスイメージがあったり、そもそも何を製造している工場かうまくPRできていなかったこともあって、今の若者世代の保護者さんには必ずしも良い印象を持たれていないこともあります。そのあたり、我々がもっとPRしていかなければならないですね。
Q.この記事を読んでいる求職者の方に向けて、自社のPRをお願いします。
当社で働く最大の魅力はやはり、世界に誇れる製品を作っている、という点だと思います。私は直接製造する仕事には就いていませんが、自分の勤めるこの会社のことをとても誇りに思っています。
あとは、福利厚生の充実度はこのあたりの企業の中でもかなりハイレベルだと思いますし、働きやすく、積極的にチャレンジしたい人を応援する風土があります。
少しでも興味を持っていただいた方は、ぜひ一度お話を聞きに来てください!
SDGsへの取り組みが盛んになった今よりもずっと以前から、環境に優しい製品作りに取り組み、日本人の生活に欠かすことのできない高品質なレーヨン製造を行い続けているダイワボウレーヨン益田工場は、共に働く仲間を求めています。
世界に誇れる製品づくりを、家族に誇れる職場で、一緒にやりませんか?
寺戸さんは毎月1回はハローワーク益田へ出向き、就職説明を行っているそう。
気になった方はぜひ、寺戸さんに会いに来てください。
(2021年12月取材)