大福工業株式会社の求人情報
「他社より一歩先を歩む」がポリシー。
土木から環境まで幅広く活躍できるフィールドあります。
土木建設業、地盤改良事業、アグリ事業、土質・水質調査等(島根県 出雲市)
島根県出雲市枝大津町に本社を構え、土木建設からウォータージェット事業、アグリ事業まで多様な事業展開を行う大福工業株式会社(以下、大福工業)。
「誠意で信頼を築く」を社是に掲げ、土木建設業者の枠に収まることなく、常に先進的な新規事業を展開し続け、発展を続けている地域のリーディングカンパニーです。
はじめに2代目代表取締役の福代明正社長にお話を伺いました。
Q.主な事業内容についてお聞かせください。
弊社は大きく分けると「土木部」と「環境部」の2つに分かれていまして、単純に売上規模だけ比較すると、土木事業の方が環境事業の5倍程度の規模になります。土木事業は昭和39年から始めていますので、歴史が古く、現在も弊社の主力事業になっています。
福代社長いわく、大福工業が土木事業を始めるきっかけとなったのは、昭和39年に発生した出雲市内の大規模な水害だったそう。その後、土木技術者の採用と育成を強化しながら、順調に事業拡大を続けてこられました。父親である先代の社長から現在の社長に交代されたとき、まだ33歳という若さでした。
ピークのときは、土木事業だけで35億くらい売上がありました。ただ時代の移り変わりと共に、いつまでも土木一本で事業展開を続けていくことは難しいということが分かっていたので、早い段階で新規事業にも着手をしてきました。
その頃から、産業廃棄物処理業、土質・水質改良事業、ウォータージェット事業、アグリ事業などの新規事業を順次展開していかれた福代社長。いずれも“他社よりも一歩先を歩む”ことを目指し、全国に先駆けて始めた新規事業ばかりです。 いくつかある特徴的な事業の中で、土質改良事業についてさらに詳しく伺いました。
長年土木業務を受託するなかで、作業現場で発生する重金属問題を目の当たりにしてきました。土木工事の際に土壌や水から規定を超える重金属などが出てしまうことがあって、その土は埋め立てに再利用したり、そのまま破棄したりすることが法律で禁じられているために、処理施設への輸送コスト、有害物質除去コストなどがかさむという問題です。 そのような課題の解決策として開発したのが、メタルグリッドA(エース)という商品です。
メタルグリッドAとは、土や水に含まれる重金属であるヒ素、セレン、鉛、カドミウム、クロム、フッ素、ホウ素といった物質を吸着し、不溶化して外へ流れ出さないようにする製品のこと。液状、粉末、または顆粒状の砂のような形状の種類があり、用途に応じて使い分けることが可能です。基本的に基準超過土(または水)に混ぜるだけで、無電力で重金属をろ過できるため、処理にかかるコストも抑えられます。処理したあとの土や水は再利用できるというのも大きなメリットです。
Q.続いてアグリ事業について詳しく教えてください。
主にイチゴとマンゴーを栽培しています。建設業の会社が農業をやる、ということ自体はよくあることなんですが、弊社としては“会社が儲けるために”という発想ではなく、どちらかというと雇用の創出、労働力の有効活用という意図で始めた事業です。
確かに、国や地方自治体による公共事業の予算縮小に伴い、建設業界は仕事の数や金額が減るなどの影響を強く受けており、本業以外の新規ビジネスとして農業などに進出するケースも多く見られます。しかし大福工業の場合、もう少し違った形で農業というビジネスを捉えているようです。
アグリ事業は、女性や高齢者の雇用の受け皿になっています。今はすっかり時代が変わって女性の力が強くなってきていますが、アグリ事業を始めたころは、まだまだ女性労働者に対する社会の理解がなく、毎日フルタイムで会社に勤めながら子育てすることは難しい時代でした。その点農業であれば、明日仕事を休む必要があるなら、今日のうちに明日の仕事までやってしまえばいい、みたいな柔軟さがあるので、子育て中の女性も活躍しやすいと思い、事業を開始しました。
時代が昭和から平成に変わるころ、土木部門に入社された土木施工管理技士の女性社員が、ただ女性であるというだけで、現場の作業員たちが指示に従ってくれない、という問題も発生していたとか。もっとも現在は、土木部にも2人の女性が所属しており、技術習得にも意欲的に取り組む姿勢が高く評価され、現場管理者として十分に活躍されているとのこと。男女問わず、個性を活かして活躍できるフィールドは自社のあちらこちらにあると福代社長は言います。
よく“適材適所”というじゃないですか。特に弊社はグループ会社を含めると、建設から農業、研究職、石の採掘まで、幅広い業種の職場がありますので、年齢や学歴、職歴を問わず、きっとしっくりくる職場が見つかると思っているんですよ。ですから、基本的に求人にご応募いただいた方には、まずは入社いただくケースが多いです。
自社に関心を持って「働きたい」と思ってくださった方とのご縁を大切に、まずは働く場を提供するのが大福工業流。必ずしもマッチングするとは限らないものの、中には期待以上の能力を開花させ、入社後“大化け”する人材も少なくないとか。
極端に言うと、今うちの会社でやっていない事業でも、その人がやりたいと言えば、自分で新規事業を立ち上げてやればいいというくらいに思っていますからね。
Q.求める人材像を教えてください。
やはり一番には仕事に対する想いがある人ですね。あとは積極性があって明るい人。一生懸命仕事をして、良い汗をかきたいと思ってくれる人。そんな人を歓迎します。専門性の高い業務が多いですが、想いがあれば入社後からの習得で十分やっていけますから。
ここまでお話を聞いたところで、土木工事の現場から戻って来られた渡部恵里さんにもお会いできました。先ほど福代社長が「女性の土木施工管理技士も活躍している」と話されていた2名の女性のうちの1人です。
Q.入社のきっかけは?
高校の部活の先輩からのすすめで入社しました。私は特に土木科などの専攻ではなかったので少し迷いはありましたが、せっかく声をかけてもらったので、ということで入社を決めました。
渡部さんは高校卒業後に新卒入社で大福工業に入社され、現在29年目の大ベテラン。当時女性の土木技術者はまだまだ珍しい時代だったと言います。
私自身は性別とか特に意識せずに働いていましたね。幸いにも周囲の皆さんが良い人ばかりで。ただ負けず嫌いな性格なので、困難にぶち当たっても「できない」とは決して言わないというポリシーを持っていました。
とにかく負けたくない!という強い気持ちを胸に、男性の比率が圧倒的に高い土木業界をたくましく歩んでこられた渡部さん。途中、結婚、出産、育児を経て、少なからず両立に苦労された時期もあったと想像されますが、それさえも「周りの仲間にすごく助けてもらったから」と明るく笑い飛ばします。
Q.福代社長から見て、渡部さんはどんな社員ですか?
彼女についてはもう何も言うことないね。とにかく明るい!ネアカだから。
そうですね。何か暗い雰囲気がすごく嫌で、事務所が暗くなるのも嫌なんで、常に笑ってます。
福代社長が渡部さんを心から信頼し、安心して現場を任せていらっしゃる様子がよく伝わる一コマでした。
続いて、総務部課長の金築嘉美さんにも話を伺いました。金築さんも入社28年というベテラン社員でいらっしゃいます。
Q.長年勤めてこられて、大福工業はどんな会社だと感じますか?
休みが取りやすいのと、資格取得などを会社が全面的にサポートしてくれる点が有難いと思っています。
金築さんは総務部所属ということで、建設業経理事務士の資格と、さらに事務職ながら、土木施工管理技士の2級資格を保持されているとか。
会社でも資格取得のための勉強は空き時間にさせてもらえますし、今年の新卒入社の子たちも空き時間で勉強して、資格試験に挑戦していました。積極的にチャレンジしたい人を支援してくださるので、この会社では前のめりにどんどん挑戦した方がいいと思いますよ。
公共事業を多数請け負う建設工事業者にとって、資格所持者の数はそのまま受注できる工事の数や質にも繋がります。だからこそ、会社にしっかりとしたバックアップ体制があり、同僚と共に励まし合いながら資格取得を目指せる環境が整っているのですね。
続いて環境技術部に所属するお二人の社員の方にもお話を伺います。
環境技術部は出雲市荒茅町にある長浜事業所内にあり、主に土や水の調査や試験などを行っている部署です。
出雲市出身、入社12年目の三代江里子さんは、学生時代の専攻から既にこの業界で働く未来が決まっていたようです。
Q.入社のきっかけは?
私は松江高専(国立松江工業高等専門学校)の環境・建設工学科卒業なのですが、もともと環境分野に興味があり、高専では土質試験などをやっていました。
高専で土質試験を学んでいたとは、まさに環境技術部にぴったりの人材です。土木技術において、土は構造物の地盤となるだけでなく、道路などをつくる場合は材料そのものになります。このため土の性質を知ることは構造物の設計・施工にとって非常に重要で、その性質を調べるために現場で採取した土を用いて行われる試験が土質試験と呼ばれます。
Q.入社後~現在の仕事内容を教えてください。
入社してすぐの時は土質部門に配属されて、上司の指導の下で土をふるいにかけて粒度を分析したり、密度試験をしたりして、その試験結果をレポートにまとめていました。その後、環境分析部門に移って、現在は試験結果の分析や開発をメインに行っています。
今やっている仕事は、ヒ素、カドミウム、鉛などもともと自然界にあって、土木工事をすることで外に流れ出てしまう重金属を吸着する薬剤を開発しています。
先ほど福代社長からもお話を伺った「メタルグリッドA」のような製品もそれに該当しますが、三代さんたちの手によって、さらに進化した新しい製品が生まれる日も近いかもしれません。
つづいて、同じく環境技術部の山中奎哉さんにもお話を伺ってみましょう。
Q.入社のきっかけは?
私は東京都出身なんですが、両親が島根県出身で、私が大学生の時に島根に住む祖母の介護のために先に島根に移住したんですよ。それで自分が就職で追いかけてきて島根に移住した感じですね。
都内23区のご出身だという山中さん。たくさんの就職先の選択肢が溢れる東京都内での就職の道を選ばず、敢えて島根で就職された理由はどこにあったのでしょうか?
両親に「島根に来たら?」って言われたこともありますし、祖母の家に年に一度くらい遊びに来ていたなかで、島根の雰囲気が好きだったので。それで島根に就職しようと思って、ふるさと島根定住財団に仕事探しを手伝ってもらい、大福工業を紹介されたのがきっかけです。
大学で化学を専攻されていた山中さんは、化学分析業務に就きたいという希望があり、それがうまく大福工業にマッチングしたようです。
Q.入社後~現在の仕事内容を教えてください。
三代さんの仕事内容に近いのですが、環境計量証明事業をやっております。主に工事現場で発生する土や排水などに含まれる環境有害物質について、種類に合わせて分析方法を変え、国が定めた基準値に対して適切な値が出ているかどうかを調べる仕事をしています。
Q.お二人にお聞きします。仕事のやりがいを感じる瞬間は?
分析業務では様々な装置を使うのですが、種類がたくさんあって、使いこなすのはなかなか大変だったりします。それに常に新しいことをどんどん調べながらでないと仕事が進まないのですが、分からないことと格闘しながら自分で調べて、自力で問題解決していくプロセスがとても楽しいです。
土や水の中には「妨害物質」というものが入っていて、それが入っていることで本来の正しい数値が計測できないことがあるんですよ。なので、妨害物質の影響も考慮したうえで、その試料に合わせて分析方法や処理の仕方を変える必要があるのですが、毎回違う方法を模索しながら測定するのが大変です。そうやって試行錯誤しながら、責任をもって、より正確な数値を出していくことにやりがいを感じます。
お二人とも若いながら、とても責任ある専門性の高い仕事をしていらっしゃるのが分かります。正解のない世界で結果を出していくことが求められるため、日々のスキルアップのための努力は欠かせないといいます。
Q.勉強の時間をどうやって捻出されていますか?
業務が終わって帰宅後とか、休日に勉強したりしてますね。これまではコンクリート技士、小型車両系の重機の免許とか、簿記なども資格を取りました。
分析・開発業務なのに重機や簿記の資格まで?
そういう書類を見る機会もあって、やはり基礎的なことは知っておいた方が業務の理解度も増すかな、と思ってのことです。
向上心に溢れ、とても勉強熱心な三代さんです。
Q.休日の過ごし方について教えてください。
最近釣りを始めました。僕の家から車で3分の距離に海があるので、休日はいろんな魚を釣って楽しんでいます。東京では考えられなかった生活ですね。コンビニに行くみたいな感覚で釣りに行けるっていう(笑)。
Iターン移住された方の中には、島根移住の魅力ポイントとして「釣り」を挙げる方も少なくありません。海・川・湖のすべてが身近にあり、県内のどこに住んでいても、少し車を走らせればどこかしらの釣りスポットに辿りつける。そんな島根暮らしの良さに、山中さんも魅了されたひとりです。
先週はアオリイカが釣れて、その日のうちにさばいて沖漬けとイカ墨パスタにしました。美味かったです!
Q.最後に求職者の皆さんにメッセージをお願いします。
大福工業には色々な種類の仕事があるので、例えば土木だったら最近はドローンを使う仕事があったり、重機もIoTで制御されているものが増えたりしているので、そういうものに興味がある方でも大歓迎です。アグリ事業から分析業務まで幅広い業務があるので、何かしら自分の得意なことが見つかる職場ではないかなと思います。
そうですね、三代さんが言われるようにアグリ事業などもあるので、土を扱ったり、自然に触れることが好きな人と、ぜひ一緒に働けたらと思います。
土木工事業者の枠を超え、環境保全、土質改良、アグリ事業に至るまで地域の環境をより良くするための事業を展開する大福工業。
「弊社の門を叩けば何かしら適性のある仕事が見つかるでしょう」
そんな経営者の懐の深さも魅力です。
人のため、地域のために貢献できる仕事がしたい方は、ぜひ大福工業の門を叩いてください。
(2022年11月取材)