もりかわ いさむ
森川 勇さん
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年齢/
66歳
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移住前/
大阪府
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現住所/
浜田市
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家族構成/
単身
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趣味/
釣り、読書、旅行
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仕事/
紙漉き職人
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業 種
伝統工芸(受入先:石州和紙久保田/浜田市)
住まい
一軒家
期 間
2011年9月~2012年8月
生活拠点
浜田市
地域活動
自治会の活動
産業体験のきっかけは?
大阪駅付近で島根県へのUIターン希望者への説明会があり、県内各市のブースが並ぶ中、入室して真っすぐ進んだ場所にあったのがたまたま浜田市のブースでした。翌年に浜田市三隅町の視察ツアーに参加し、産業体験をすることに決めました。
体験中の困りごとは?
「てごする(手伝いをする)」などの地元の方言が分からず戸惑いました。また、仕事の専門用語・使う道具の名前など初めは分からない言葉だらけで苦労したときもありましたが、島根の心地よい自然環境に助けられここまでやってくることができました。
学んだこと・役に立ったこと
年配の方がゆったり、のんびりと暮らす様子に感銘を受けました。過疎が深刻化していますが、田園風景広がる地方でしか味わえない平和さがここにはあります。とはいえ、体験中は経済的な厳しさも伴うこともあるので、ある程度の覚悟を持って来ることが大事だと思います。
今だから言える○○
今は体重が64キロですが、最初Iターンで島根へ来たときは84キロありました。それまで体内に溜め込んでいた不要なものが、自然の力で浄化されたかのように、以前に比べてとても元気になりました。「ここに来ると、どうしてこんなに元気になれるんだろう?」と不思議に思います。
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慎重に紙を漉いていている様子
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和紙の原料を削る際に使用するそぞり包丁
生活の様子
5時半起床。工房では紙漉きや黒皮そぞりなど和紙作り作業を行います。休憩が12時から13時までありますが、作業の合間にも小休憩を挟みます。仕事が終わったら家事や読書をすることが多いです。休みの日は趣味の釣り、旅行にでかけることもあります。
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仕事に対する満足度
最初は和紙のことを何も知らない状態でした。実際に自分の手で和紙を作ってみて、とても奥の深い仕事だと感じています。「人情漉き込む石州半紙」という自分の好きな句がありますが、この言葉通り一枚一枚丁寧に和紙作りをしていきたいと思っています。
交流・コミュニケーション
今住んでいる家に引っ越してから1年後に、自治会長をやってほしいと言われ、2年ほど務めさせていただきました。アンケート作り、納涼祭など、市や町内会の街づくり活動に参加させてもらい、地域のことをより深く知ることができました。
この仕事を続けたい。
和紙づくりに使用する道具や、紙の原料には重いものもあるため、健康を保ち、この仕事を続けたいと思っています。
意識と感性を大切にしながら。
これまでに和紙プリント用紙、朱印帳、絵手紙やストラップなど様々なものを作ってきました。そういったものづくりはとても楽しくて、熱中することができます。将来どこまでできるかは分からないですが、意識と感性を大切にしながら続けていきたいです。
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人口減少など様々な地域の問題がありますが、それに対応できる「意識と創造力」が必要だと考えています。適材適所で、必要なものを造りあげていける人だったら、そのような問題にも立ち向かっていけると思います。
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